何事にもシンプルであること

毎日たくさんの出来事があるだろう。そしてその多く己を追い詰めたり、悩ませたりというもの、つまり苦しめるものとして現れる。

ゆえに誰もがその苦しみをどうにかするために生きている。相談したり気晴らしをしたり、いつか解放されることを夢見たりする。

だがそうして生きている限りはいつまでも苦しみに囚われ続けることになる。なぜなら人間の生そのものが苦しみを生み出す構造にあるからだ。ゆえにその構造がどのようなものであるのかを理解して、構造そのものから「離れた視座」に立っていなければならない。

そのときはじめて、実は関わる物事や他人は自分を不幸にしたりする力など持っておらず、その不幸は自らが彼らを「そのように配置」して生み出していたものだと知るようになる。ゆえにこの世のすべてをあるがままに受容し、あなた自身も外部に惑わされずに揺るぎない人生を歩んでいけるようになる。

そこで今回は自分の現実がどのようにつくられているのか、その基礎的なところを押さえてみよう。

1.

まずこの世がどのような仕組みでできているのか、幼少の頃からを思い出して再確認する必要がある。

その仕組みとはあまりに単純であり、そしてそれ以上にないものゆえに、誰もがそのポイントを見落としてしまう。それは世界とはトートロジーであるということだ。

いまあなたの現実を見渡してみれば、どこにも間違いはないだろう? 目の前に物はあるし、ひねくれたあの人は、やはりひねくれたあの人だ。その人がどうしてそうなのかは複雑な論理があるのだろうけども、ただ素直に受け取っている限りは、その人は単に「ひねくれた人」に違いはない。

たとえば「目の前にコップがあるか、ないかのどちらかだ」というとき、必ずどちらかが正しい。「あるかないか」だからね。これは一見複雑な選択肢があるようにみえていて、実は「中身のない問い」であることがわかる。

あなたが部屋で探し物をしていて、私が「それは部屋にあるかないかだろう」と伝えたところで無意味でしかない。右側を見たら右側が見えるというのもそう、これを少し飛躍させれば「心が傷ついたから悲しい」もそうだ。

2.

ここで注意しなければならないのは、そうして「人生の出来事」が成立するとき、つまり「AであるからBである」という流れ(ルール)は、最初からその「ルールの存在」を自ずとわかっていて、AやBといった単一の物事をその流れの上に並べているだけだということにある。

「恋人と別れたから悲しい」のは誰もがそうだ。私だって悲しいだろう。だけども「そのように」世界を自分で見立てていることに気づかなければならない。

先に結論を述べておけば、つまり「何も自分から離れてなどいない」のだ。逆に言えば、離れていた何かと一緒になっていたわけでもなかった。その「一緒になった、離れた」という図式を無境界の空間のなかに描いているだけでしかない。

これを理解するには、日々の出来事が「どれほど単純なルールで成り立っているのか」を見定めておく必要がある。

3.

たとえば「林檎は果物である」というとき、「林檎」と「果物」をどんな言葉に入れ替えても対応できるように、aやbに置き換えてみよう。つまり「aはbである」となる。この置き換えられたaやbを変項という。

「将来の生活が不安だ」「上司が憎い」も「aはbである」というふうになるわけだが、どうしてこんなことをするのかといえば、先に話した「自ずと設定しているルール(無意識に規定している形式)」に気づくためだ。

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