無意味なものはないという意味

人生の目的とは、自分自身に向き合うことにある。逆にいえば、その必要のためにあなたはそこに存在しているのだ。

ゆえに「人生に無意味なことはひとつもない」と言われるのである。

だがこの「無意味なものはない」ということについて、この話の意味を誰もが取り違えてしまうから注意しなければならない。その物事を「解決しなければならない」ということではないからだ。

これは冒頭の「人生の目的とは自分自身に向き合う」というところにポイントがある。つまりあなたの生きている世界、体験しているすべて(人々の存在や起こる物事など)は、要するに「あなた」なのだ。

1.

人生は「あなたのこと」というよりも「あなた」としたほうが理解しやすい。

どういうことかといえば、自分を制限していることがそのままそこで起きているからだ。最近の手記でも書いたが、私たちの正体とは本来「ひとつのもの」であり、つまりあなたも私も同じ出所にある。

その「ひとつ」とはどんなものかといえば、あなたが最も満たされた気分のときの様子そのものである。

そのとき「自分」は消滅している。あれこれ苦悩する「心」は消えて全体と融合している。だからこそ満たされるのだ。だがこの「消滅」は周囲に囚われて自分自身を失うというものではない。それは単に表現として「失う」と言われるだけであって、実際は周囲に囚われるほど「自分」はどんどん色濃く存在することになる。

だから楽しいときや幸せを感じているとき、前の手記で話したようにそれが100(自分という濃度ゼロ)だとすれば、嘆きや憎しみはその100から遠ざかった結果となる。たとえば「30減って嘆きを感じる」というわけだ。

その1でも減ったという現象において「自分」がうまれる。これが自他分離だね。本来の「ひとつ」から分節化されるということである。ゆえにあなたも私も「ひとつ」から分離した様子として存在している。

2.

では釈迦やその他の覚者やら言われる者が、なぜ「存在」していたのかといえば、当然100ではないからだ。どうして覚者なのに100ではないのかといえば、彼らは快感と不快感を楽しんでいるから、つまり「100を知っている分化した存在」という意味で目覚めている。「悟り」とはこのこととなる。

「目の前にコップがある」ということですら100から数値を消費する。だがそれによってコップを世界に表示し、そしてそのコップで水を飲むことができる。もちろん「飲むこと」もトレードの結果ゆえに可能となる。この世を楽しむにはそれなりにコストがかかるということだ。

大事なのはどれだけ分化しようとも総体は100のままであるということである。仏教の不生不滅や不増不減もそうであるし、化学的にいえば、熱力学の第一法則であるエネルギー保存の法則もこれを示している。

嬉しさも悲しみも大局的な観点でいえば、すべてが素晴らしいこと、つまり「常に幸せを享受している」ということであり、覚者とはそれを理解する者となる。

3.

さて、嘆きが30を消費するのであれば、その分離した30が目の前に現れていることになる。それが現実の正体となる。

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