人間を知る(3)

生物レベルの自然の世界
社会という神話の世界

この2層の土台の上を
私たちは生きている

自然世界のサイクルはそのまま
人間社会的な見方に変えて現れる
それが「日々の出来事」なわけだ

このまま繰り返して生きていくのも
別に悪いことじゃない
だがこれだけは忘れないことだ

あなたはいずれ死ぬ
それは来年かもしれないし
明日かもしれない

生物としては単なるサイクルだが
人間としては完全に終了する

つまりどんな科学でも信仰でも
何を信じていようがどれもこれも
フィクション(神話)だったことが
明らかになる

そのとき思うはずだ

信じられるものを探すのではなく
自分が信じたいものを作ればよかったんだとね

ならば人生は太陽のようになれた

最高に喜べて
最高に涙して
最高に熱かったはずだ

なんで他人を煩う必要があったのだろう
なんで物事を許すことができなかったのだろう

くだらない小さなことに
ずっと囚われて悩み続けていた

まもなくすべてが消えるというのに
なんともったいないことをしたのだろうか

そこが嫌なら移動すればよかっただけだし
いくらでもやり直しはできた

自分が幸せだということを
どうして他人に誇示しなければならなかったのか
そんなことのために身軽に動けなかった

そうやって意識はずっと周囲に注がれていた
そこにある神話を
どんどん強固なものにしていた

一番大事なパワーを
一番くらだらないことに浪費し続けていたのだ

 

6.人生という答え

釈迦はあれだけ立派に説いたのに
2500年経っても人類は救われていない
だから彼のプロジェクトは失敗だと思っていた

高名な哲学者はたくさんいたけども
誰も普遍の真理など見つけられなかった
人生を無駄にした愚か者たちだと思っていた

フェルマーの最終定理が解かれる360年
どれだけの人々の人生を狂わせたのか

皆、答えを探そうなんて大それた冒険に出て
誰もがその危険に震え続けていた

対立、衝突、分裂、批判、嘲笑、絶望

決死の覚悟で荒波に飛び出したのに
「宝物」は見つけられなかった
彼らは後悔のまま死んでいったと思っていた

だがそうではなかった

ちまちま悩み続けたウィトゲンシュタインは
「私の人生は素晴らしかった」と
最期に言葉を残したという

偏屈だった少年は裕福だった実家を出て
戦争で志願兵となり
砲弾の飛び交う中で己の哲学をメモし続け
戦友からは「福音書の男」なんて
呼ばれもしたが
肝心の自著は誰にも理解されず
自殺願望と憂鬱の日々を繰り返した

小学校の教育実習生となったが
あまりに独自哲学な教育方針に
保護者からの猛反発に遭い
絶望して世を捨てて修道僧になろうにも
修道院から放り出されて庭師になった

まあその後もいろいろあるけども
その人生が宝物だったのだ
彼は宝物を探していたが
ずっと宝箱のなかを歩いていたのだ

学問も芸術もビジネスも恋愛も
あらゆる活動は前例を必要としない
自分の中から歩み出すだけでよい

「自前の神話」を生きるだけのことなのだ

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