「なんでもないこと」

物事から逃げてばかり
物事を人に押し付けてばかり

そんなことばかり
していているからこそ

なんでもないことさえ苦になるんだ

つまり昔からいわれる
「苦労は買ってでもしろ」というのは
その苦労がいつか役立つといった理由のほかに
もっと偉大な意味があるわけでね

それは自らで余計な苦を生み出す愚かさに
気づけるということだ

もちろん釈迦のいう四苦八苦
すなわち
生きる上では避けて通れないさまざまな苦がある

老いや死に怯え
ときに病を患い

愛する人といつか別れる日があり
憎む人と出会うこともあり
求めても得られないことはたくさんある
そしていろんなことに執着するがゆえに
悩みや不安が絶えない

それに加えて
物事から逃げてばかり
人に押し付けてばかりしてきた成れの果てに

ただ料理をしたり
ただ整理整頓をしたり
ただ本を読んだり
ただ人と会話したり

そんなことさえ苦になってしまうと
もう生きることの一切が苦でしかない

 

「なんでもないこと」

そう、釈迦が人生は苦であるといったのは
ここにあるわけだが

ではいかにして苦を乗り越えられるのかといえば
それは苦と正面から向き合うことしかない

つまり苦と書かれたそのシャツを
自らで着込んで一心同体になることにある

もちろん自らでそれを着ていながら
理不尽や怒りを手放さずにいては
本末転倒だがね

苦労は日常のそこらで
とても簡単に手に入れることができるだろう

そうやって買ってまでして
そのシャツを着るんだ

すると話したように
まず「なんでもないこと」が苦ではなくなる

それは言いかえれば
料理をしたり整理整頓したり
本を読んだり人と会話することが
“楽しくなる”ということだ

だから逆説の扉が開くわけで

楽しくなりたいから
苦から逃れるのではなく

苦を知るがゆえに
なんでもないことが楽しくなる

ところで
「なんでもないこと」とはなんだろう?

これまで
このなんでもないことに
苦しみ疲れていたわけだが

しかしいまや
このなんでもないことが
楽しみ癒されるものになってる

なんでもないこと自体は
なにも変わっていない

つまり苦とひとつになることで
この世の本当の姿が
より正しくいえば
己がなぜ生まれてきたのか
やっとみえてくるんだ

 

 

四苦八苦さえ消え去る

ここで大事なのは
苦とひとつになることは

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