“真逆”の生き方

技術を磨いたり知識を備えたり
また住まいや持ち物に対してもそうだが
人生を豊かにするための
大事なポイントがあってね

それは
「自分」に必要なものではなく
「自分自身」に必要なものとして
それらを得ることにある

この場合の「自分」というのは
他者を意識して生まれている自我のことだ

たとえば技術や知識を備えることが
「周囲に認められたい」とか
「優越感に浸りたい」などの動機にあるとき
それは「自分の必要」として
得ようとしている様子にある

「自分(=自我)」というのは
必ず劣等感を抱えているもので
常に「何者か」でなければならない
といった不安病にかかっている

だから肩書きやステータス
キャリアなどにこだわるのだけども
むしろそうした経歴に
“同一化”し続けているゆえ
競争の世界に常に晒されていることになる

そもそも自我とは社会という文脈に
無自覚に流されていることの現れであって
本当の己を見失ってさまよっている姿なんだ

そのためいつも周囲を警戒しながら
怯えているような生き方にある

相手が自分より下だと判明したら
気分が大きくなり
強い相手には褒められようとする

これは上下関係だけでなく
異性関係でもそうだね

だから「自分に必要なものを得る」とは
己を”防御するため”にあるわけだが
反対に「自分自身に必要なものを得る」とき
それは己を”前進させるため“にあることになる

つまり「自分」が外部の視線を気にした
消極的な動因にあるのに対して

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