思い出の交差点

いつもの信号待ちで
ふと目をやると
あの店が閉店していた
違う看板だった

一度も入ったことがない
いつも前を車で通るだけ

店主は私のことを知らないけど
私は知ってるよ
あんたのこと

だが店は閉じていた
違う看板がかかっていた

そこから打ち合わせへと向かった
相手さんは海岸沿いのオフィスだ

13時の約束だったが
12時前に着いたので
昔、妻とよく来ていた公園に
車を停めた

潮の香りに包まれる
何年ぶりだろうか

行き詰っていた頃
よく寝転んでいた巨石が
まだそこにあった

そこに寝転んで
同じように空を見上げる
私はあの青い空に
願いをかけていた

だがいまは違う
願いはこちらにあった

亡き人たちとも
ここへ桜見にも来たことがある
彼らと歩いた道を辿ってみた

老いぼれた手をひいてあげて
一緒に渡った石橋

人生とは思い出の集合だといえる
だがそれは過去をやり過ごしてきた
ということではない

時間が静止したいまここで
思い出のなかを
眺め続けているだけなのだ

つまり思い出のなかに
生きているのであり
思い出のために生きるのではない

最初からそこにいるのだ
最初から「思い出のなか」にいる

それは開くと立ち上がる
飛び出す絵本のようなもの
いまここですべてを開いているのだよ

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