闇を切り裂く光の矢

努力が実って感動する
それは喜ばしいことだ

そうしてあなたは思う
人生は達成で満たせることこそが
幸せなのだとね

だがそれは間違っている

なぜなら同じ喜びに満たされるには
再び途方もない努力を
経なければならないからだ

確かに「ゴール」や「実現」は
涙が出るほど嬉しかったのだろう

だがまた過酷なレースに
振り出しから参加できるかね

なぜ一度目が為されたのかといえば
そのレースが過酷であることを
知らなかったからだ

あなたはただ夢中になっていた
それそのものになっていた

だが二度目は違う
夢中になる以前に
リスク回避が必然となる

つまり予測や推測が
行動の先に立ってしまう

そしてなにより
「目に見えたゴール」が
向こうにぶら下がっていることになる

つまりなにをどうやれば
それは完了であるのかを
事前に知ってしまっているということだ

あなたはそうしてわかっていることこそ
安定したレールになると考える

まあそうだろう
それが安定やら安心というものだ
社会はそのようなツアープランを提案する

だがいいかい
それはあなたが「自分の人生だ」と言うのは
到達点にのみ存在することになるということだ

あなたが「自分の人生」に到達するまで
あと500マイル
あと250マイル

人生の大半は
舞台裏として隠蔽される

辺境の古代遺跡に行くには
飛行機で16時間
そこから山道を車で35時間
さらに徒歩で9時間かかる

そうして目の前に開けた遺跡に
感動するだろうがまた同じ時間をかけて
戻ってこなければならない
移動中のあなたの表情はまさに屍のようだ

なにもすることがない
なにもする必要もない
なにも期待することもない

ただ時間と距離を潰していくだけ

休日や給料日を待つサラリーマンのように
ただ我慢を続ける毎日

当然それが99%を占める
目的地は一瞬で過ぎ去っていく

そうして人生は重いものとなる
その重さにリトライの精神を挫かれてしまう

街をみてみれば
大量のリビングデッドが徘徊している
彼らはお目当の好物をぶら下げられて
いつもそこに向かわされている

彼らは「ウーラーウーラー」と
意味不明なうめき声をあげているが
その意味をどうにか解読することができた

「人生を達成で満たせることこそが幸せだ」

 

1.

話を戻そう

初めて達成の喜びに満たされたあの日
つまり一度目のあなたは
一寸先も見えない中をただ突っ走っていた

それは闇を切り裂く閃光のようだった

自分ではそれがわからなかったはずだ
親や友人に聞いてみるといい
そのとき自分はどんな感じだったのかと

きっとみんな言うだろう

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