流れる粒子のなかであなたは夢をみる

あなたは「外」からの刺激を
五感を通じて心のなかで
それを認識として浮かべている

五感、すなわち
目・耳・鼻・舌・肌
それらが通り窓となって
刺激を認識しそれを経験している

いまそこに光景があるだろう
それが「認識そのもの」だ

部屋の様子や
そこにいる人の様子
自分の体調の様子

物が見えることや
いろんな音が聞こえること
何かを触った感じとか
匂いや味覚といった諸々の現象が
そこに現れている

そのすべてが
「心で作られたもの」となる

間違えてはならないのは
光景が「あなたの外」にあって
それを心に映しているのではなく
その光景は「あなたの心のなか」だけで
作られているということだ

外には刺激が流れているだけ
それが入ってきたときに
あなたはそれを視覚や聴覚として
「概念」を当てはめる
いわば翻訳みたいなもの

そうした諸々の概念はまた
あなたなりに組み合わされて
ひとつの「観念」となる

壁とかテレビとか猫とか
柔らかな布団だとか
心地よいシャワーの感じだとか

朝の街の様子だとか
電車で揺られていることだとか

誰それが憎いだとか
会社が面倒だとかの
感情や思考することもそう

まあそんな感じで
あなたの知っているものだけ
あなたのその世界が形成されているわけだ

 

1.

知らないものは想像すらできないだろう
それに気づいているかな

つまりあなたの見ている世界とは
あなたの「知ってるもの」しか出てこれない

だから思考すること
つまり空想できる範囲も
完全に自由なわけじゃない

あなたの知っている範囲のうちでしか
ものを考えることはできないし
連想することも他人や自分自身に
感情を表現することさえも
知っているいくつかのパターンでしか
現すことができない

マリオが笑うのも、そのように
プログラミングされているからであり
「持っていない表現」は
それが物体の色や形であれ動きであれ
内的な思想や感情であれ
どうやっても現すことができないのである

まあだから「たくさん本を読め」とか
偉い人は言うわけだけども
その偉い人の話を正しく聞けるかどうかも
「その理解」を最初から持っていないと
その助言には何の意味も価値もない

言い方を変えれば
ネガティブ志向な悪趣味は
世界がそっくりそうなるというわけだ

ともかくそのようにして外部の刺激に
「自分なりの概念」を与えるから
いま見えている綺麗な直線や
フラットな床面などの
工学的な人間世界があるわけだ

無秩序な超自然界のいびつさは
あなたの観念世界に
上塗りされているのである

 

2.

生み出された多様な観念が統合されて
あなたの自己意識が成立する

動きの概念を事物に与えるから
それら統合された時間の流れが生まれる
そうして空間が発生する

部屋という空間は壁や床がなければ
存在しないように
事物が空間を生み
その空間にまた事物が生まれる

つまりどれが先でどれが後ではなく
同時的にあらゆるものが「起こる」

その同時性
あなたという自己意識の正体となる

だから一切の概念がなかったら
そこは「自然そのもの」と化すことになる

だれもいない
あなたもいない
なにもない

認識できない本当の自然」がね

要はいまそこに
忙しなく動いている街の様子があるけども
そこは本当はなにもない静かな自然が
漠然と広がっているのである

 

3.

さて先に「五感を通じて刺激を受ける」と
書いたけどもそれは話を進めるためだ

五感も当てはめた概念、
すなわち「現れたもの」であり
そんなものがあるわけじゃない

般若心経で
「無・眼耳鼻舌身意」という節は
このことを指している

じゃあどうやって
「外」の刺激を受け取っているのか?
あなたはそう考えるだろう

だがそうじゃない

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