不幸の感染を避ける

人というのはよく似たものだ
私もその似たもののなかにいた

大事なのはそうだったことに
いま気がついていることだ

だからといって身近な人に
「きみはみんなと同じ動作をしている」
なんて言ったところで理解できない

その意味がわからない

自分は「みんなと違う」と
思っていることが
みんなと同じであるのだから

 

さて最近は
他者に寛容になれない時代なんて
いわれるようになった

誰もが神経過敏になっている

そのピリピリした雰囲気に
みんな感染してしまう
会社でも街でも家庭でもね

インターネットはまさにその巣窟だ
誰かの憎悪やネガティブな感情が
そのまま撒き散らされている

他者を傷つけることや
罵ることを
匿名をいいことに次々投稿される

そして視聴者はといえば
自分は安全な場所から
楽しんでいるつもりでいる

だが甘い
気づかぬうちに感染しているのだ

視覚から飛び込むそのウイルスは
あなたの無意識に簡単に入り込む

「そんなことを口にしたりはしませんよ」

あなたはそういうけども
心の言葉は日頃どんなことを
言っているだろう

最近どうかね

ちょっとしたことで
傷ついたりしていないかな

なんだかうまくいかないとか
関わる人々の態度が悪いとか
そんなことを感じていないだろうか

「正しさ」を主張することが
増えていないだろうか

どうしてなんだろうかね

いつからこんなに
世の中は腐ってしまったのかね

不思議だね

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