本質はそのままで手段だけ置き換える
断酒のよいアドバイスはないか
という相談が複数届いているので
これまでに話しているのとは
別の視点から答えてみよう
酔いはひとつのことに向かわせる
さて毎晩のお酒が唯一の楽しみだ
という人は多いが
軽く気分がよくなってきたときに
少し観察してほしいのは
意外と頭に負荷がかかってるということだ
だがそれは”心地よい負荷”であって
つまりお酒でなくても
何かに楽しく没頭してたりするときと
同じものにある
どうしてそれが「意外」なのかといえば
頭が無負荷に解放されるからこそ
心地よいのだと思っているからだね
そうではなくて
むしろ普段はいろんな考え事に
あちこち頭が引っ張られ
地面に撒かれた水のように
ただ拡散して流れる勢いのない状態にある
つまり酔いによってそれが”集約”されたとき
それは流れる水路ができたようなものとなり
良い気分となるわけだ
たとえ酔って悲観的になるタイプだとしても
同じく一方向に頭がまとまって
“それが心地よい”からこそだろう
本質はそのままで手段だけ置き換える
だから断酒しようと決意したにも関わらず
挫折してしまうのは
いつもその時間に得られていた頭の負荷を
求めてしまうからにある
つまり飲んで酔ってることが
やるべきことをちゃんとやってる感覚にあるわけで
飲まなきゃその日を
無駄に過ごしてる気分になるのはそのためでね
飲酒が”正当な根拠”となっているんだ
よって断酒してみたいなら
Notes 充実感, 幸福, 心, 技法, 楽しむ, 生き方, 自由, 豊かさ, 身体
関連記事
- PREV
- 敵を味方につける
- NEXT
- 夏空を舞う蝶のように