夢のなかの自分

たとえば風邪を引いたときなど
ベッドで安静してなきゃならないとき
うたた寝を何度も繰り返したりするだろうけども

はっと目を覚ますたびに
いかに夢の世界を信じ込んでいたかがわかる

夢から目を覚まして
「次こそは夢の中で夢だと気づいてやるぞ」と
決心しても”世界”がはじまった途端に
もうそんなことは頭にない

むしろ”その世界”には
そのような考えを持ってる自分が
はじめからそもそもいないわけだ

よく話していることだが
いまはじまったばかりの夢だというのに
夢のなかの自分は長い過去を持ち
その因縁の世界に心を掴まれている

たとえば
片付けなければならない用事があって
そのことに焦っていたりして
そしてその不安を煽るかのような
登場人物やうまくいかない出来事が現れる

まさにあなたの”現実”とそっくりだね

もちろん夢のなかの他人や出来事は
あなたの意識が作り出しているものだから
あなたはずっと一人芝居をしてるわけだが

ここで問題なのは”夢”は覚めたら
それが一人芝居だったと気づけるのに

この現実はそれに気づくときが
つまり目覚めがなかなかやってこない
ということにある

 

夢のなかの自分

そしてあともうひとつ
気づいておかねばならない重要なことがある

それはたとえば
幼少の頃から今に至るまでを
ゆっくり思い返してみてほしいのだけども

ひとりで過ごしているときは
冷静で深い思いを巡らせたりするのに

家族や友達や職場の人といるとき
なんだかお決まりのキャラクターを
つい演じてしまってきたのではないかな

つまり誰かといると
お調子者の自分になってしまったり
意固地な自分になってしまったり
いらぬことをいつも口走ってしまったり

そんな自分のせいで
これまでたくさんの失敗をしてきた

だから思い返してみるほど恥ずかしくて
嫌になってくる自分がずいぶん見えてくる

しかもそのキャラクターは子どもの頃から
ほとんど変わっていないかもしれない

13歳のあなたも大人のいまのあなたも
人前での自分は似たようなものかもしれない

ひとりでいるときはたしかに
年齢を重ねただけの熟慮をしたりするのに

人といるときの
とっさの返答や態度や仕草などは
未熟で幼稚な自分が無意識に発動されてしまう

もちろんそうであるとはいえ
ちゃんと自分で考えて話しているつもりでいる

たとえば家族や店員などに
わざわざ態度を変えるが面倒だから
同じキャラクターを通してるんだ
という考えもあるだろう

だがここで再び夢のなかの世界を
思い出してみよう

夢のなかの他人は
あなたの意識がしゃべらせていたが
じゃあ夢のなかの”自分”はどうなのだろうか

そうだね、あなたの意識がしゃべらせている

しかし注意してほしいのは
夢のなかの自分も他人たちと同じく
勝手にしゃべったり
勝手に考えを巡らせたりしてるということだ

 

台本

この気づきはとても重大で
つまり”あなたの夢”において
自分を含めたすべての登場人物や舞台は
ある台本に従って進行し続けている

台本とはまさしくあなたの意識であり
ここではそれを深層意識と呼んでおくけども

人々やお馴染みの街並みや
その世界の定義や設定などは
そこから出現しているわけで

ドラマの展開も同様に
つまり夢のなかの自分は
その自分が考えてしゃべっているのではなく
深層意識に描かれているままに演じているにすぎない

それはもはや演じているというものでもない

台本に書かれている内容が
そのまま映像化しているだけなのだからね

だからうたた寝なんかで目を覚ましたとき
本当に”あなた”が
自分で考え自分でしゃべっていたのかを
よく思い出してみよう

たしかにあなたにしてみれば
それは違和感のない自分だった

たとえ惨めで情けない自分だったとしても
あなたのよく知る自分の一面だった

だがなぜ違和感がないのかといえば
その自分は
あなたによって描き出されているからであり

あなたの心が投影された世界を
あなた自らで眺めているからなんだ

 

目覚め

さてこれがどうして重要なのかといえば
日中に他人と関わるときの
無意識な自分というのは

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  1. buruku10 より:
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