天使の羽をみつける

楽しみをたくさん持っているとよいと
言われるのは

たとえば面倒なことや億劫なこと
さらには不運に直面しても

「私にはあれがあるからまあいいや」と
深刻にならず
むしろ程よく肩の力が抜けて
適度に応じれるからにある

ところがこうした捉え方だと
単に心の逃げ場を確保しているだけであり

もしなんらかでその逃げ場がなくなったり
それらが楽しめなくなったときを
恐れなければならなくなる

 

安心の裏面

逃げ場として楽しみを持っている人は
このことをよく承知しているはずだ

だから人生には別の意味での不安
いつも付き纏っていることになる

それはもちろん「楽しいこと」を
常にみつけておかねばならない不安であり
そのネタが切れたとき
暗黒の深淵に引き摺り込まれるからだ

ときにその不安から他人の迷惑を考慮せず
自分の都合だけを優先するようになったりして
悪い因果を重ねることにもなる

とはいえ楽しみをたくさん持っているのは
素晴らしいことゆえ
私もぜひともおすすめしたいわけで

じゃあ問題はそれを逃げ場としてではなく
なにか別の捉え方ができないだろうか
という話となる

 

天使の羽

つまりその別の捉え方によって
“逃げ場”を求めるがゆえに生じていた不安感を
消滅させることができないだろうか
そんな話なんだけども

そもそも逃げ場として楽しみを確保しているのは

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