何をしてもいいのだよ

深い瞑想に入るとき
自我が消えていく

だがそれは結果的な解釈であり
何が見えてくるのかといえば
「私がいなくとも世界は動いている」
ということだ

あなたがいなくても世界は回る

この真実が理解できるかね
「理解をする」という類いでもない
なぜならあなたはいないのだからね
理解のしようがない

「私がいなくとも世界はそこにある」
それはどういうことだろう?

あなたは対象の受信のみを

自らとして生きてきた
そうして現在の自己がある
いま税理士を目指しているのなら
そのような流れがありここにいるのだろう
借金返済に追われているのなら
その流れがありそこにいる

すべてはあなたの受け取ってきたもの
その反応の集大成が「あなた」となる

 

なくなるとき

ではあなたとは何か
反応の元となっていたもの
すなわち対象側、世界となる

虹が出て
それをキレイだとか見飽きたなど
各々の解釈がある
だが虹はただそこにあるだけだ
解釈などノイズに過ぎない
それらは何一つ「虹」ではない

海辺に作った砂のお城
それがあなたのマインドだ
喜怒哀楽、ネガティブやら希望、
騒がしかった「お城」が波にさらわれる
あなたにとっては一大事
絶体絶命、阿鼻叫喚
まさに世界の終わり
波は容赦なく足元から崩していく
徐々にカタチが消えていく
あなたを形成していたもの
肉体も思考も記憶も
すべてが失われていく

そこにあったものがなくなる

さあどうしたものか
私は「私」を失ってしまった
いまそこにあるのはただ往来する波だけ

その静かな状態
穏やかな音を立てて波は往来している

城があった前も後も何の変わりもなく
波は静かに押し寄せている

ただそれだけがあった
波はずっと往来していたのだ

これが瞑想で開かれる次元となる
無論、波やら音があるわけではないよ
そういう人間的な概念がすべて落ちて
全てを浮かび上がらせていた空間だけが残る

 

あなたがいない

ここが大事なポイントだ
残る、のだよ
探して見つけるものではない
つまり散らかった部屋の中で
「それ」を見つけるのではなく
物をどけていった末に
部屋という空間だけが残るのだ

座って半眼しようが
日頃の動作に意識を向けようが
到達する境地は同じ

ただそこに世界(意識)はあった
「世界」として見ている街や人々も
あなたの想念だから
自我と同様にそれらも消える
釈迦もイエスも消える
つまりあなたの「思い」が消滅する

消滅したとき何が残るのか
そう、世界が残る

あなたがいない街並み
あなたがいない電車内
あなたがいない自宅

いまあなたがいないと思われる場所を
イメージしてみなさい
あなたのいない自宅で
飼い猫は何かを追いかけている

その静かな光景
それは一体なんだろう

 

音の背後にある静寂

人が死んでいる部屋にいたことがあるかな
お通夜までの来訪者のいない時間
空間と遺体が調和している
とても静かなものだ
何かが抜けた静寂がある

その静寂
それが本来の状態なのだよ

断捨離というものが流行しているが
何を捨てるのかといえば物への執着心だ
つまり人間が放つ騒がしさが消える
整然とした空間には音が消える

物を捨ててみなさい
部屋が静かになる

それまで何が聞こえていたのだろうか
特に意識をしていなかったが
でも部屋に入れば落ち着かなかった

だが整然とした部屋はとても静かだ
一体いままで何が鳴り響いていたのか

 

捨てた先に残るもの

あなたの人生はまるでサイレンのようだ
いつも鳴り続けている

だが音は「静寂の上」に存在ができる
つまり音の裏側には無音があるのだ
騒音と静寂はワンセット
それを察知できるかな
般若心経で「色」といわれるもの
そして「空」といわれるもの

光も音も波長としていつも漂っている
目に見えるものも耳に聞こえるものも
本質は同じなのだよ
だから部屋が片付くと静かになる
死体も静かだ

「静かになる」とは
そこに目に見えるものがあるにも関わらず
静寂、つまり空間を感じているということだ

外を歩くときに静寂を感じ取れるよう
努力してみなさい
アスファルトの向こう側
木々の向こう側
雑踏、音、それらの向こう側

向こう側を感じるときあなたは消える
己もノイズだったことがわかるからだ

あなたは現実に囚われている
だけどもあなたを含めたすべてが
静寂の上の幻影であることにに気付いたら
湧き起こる高揚感に満たされるだろう
それが至福でありあなたが戻りたかった場所だ

その為に多くの趣味を探し
多くの幸福を求め続けてきた
そして不幸から逃げてきた

そうではなく、いつもそこにあるのだよ

あなたは何をしてもいいし
どんなことを見ても聞いてもいい
どこまで歩いてもいいし誰に話かけてもいい
すべてを世界に生み出せる魔法を
あなたは思い出すこととなる

すべてはあなたの見ていることだけ
それしかないのだから

 

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