人生をリセットするには
人間の世界とは「再帰的」なものである。つまりある土台ができたらその土台のうえで繰り返されて積み上がっていく。身近なところでは会話がそうだね、あるテーマがあってキャッチボールがされていく。
最初に投げかけられた話題が「土台」となるのだけども、そもそもその話題が生まれた経緯や、また投げかける相手がそこにいるといったことが、その土台のさらに前提にある。
だから私がどこかの店に入って他の客の会話が聞こえてきた時点では、何について話しているのか、またその2人はどのような関係で、彼らがそれぞれ何者なのかもわからない。
積み上げられた「部分だけ」がそこにあるからだ。
1.
それと同様に、人生の光景(状況)とはその積まれた部分だけを見ているということにある。
もしあなたが八方塞がりだという状態に陥っているならば、それは積み上げられてきた過程でどんどん可能性が狭まってきたからである。
だがそれはそういうものだ。人間とは無限性のなかに「有限をつくることで生きる存在」であるからね。
人間関係も、経済的なことも、健康も、仕事も、ものの考え方や価値観も、どんな大きなことも、小さなことも、すべて「土台」のうえに重ねられていく。
そして積み木を安定して積み上げていくにはピラミッド型になっていくように、すべてはどんどん先細っていく。すなわち現実が固められると同時に可能性がどんどん狭くなっていくのである。
そうなるとその積まれた部分(固執した世界観)から新しい何かを生み出すことは困難となる。
2.
じゃあどうしようか。まず浮かぶのはそれらから目を離して、完全に新しい土台を創り出さなきゃならないということだろう。会話を別の話題に変えるようなものである。
だがそれでも「自分の癖」は抜けない。話題は変えられてもそれは表面的なものであって、一定のおなじみの雰囲気がずっと漂っている。
つまり人生とは、小さな無数のピラミッドがひとつの巨大なピラミッドの上に積み上げられているのである。その巨大なピラミッドは小さなピラミッドが積み重ねられて先細りに進行しており、さらにその巨大な土台でさえも「より大きなピラミッドの部分」であることがみえてくる。
いわば箱のなかの箱、自己相似(フラクタル)な関係が連鎖していることに気づく。自己相似というのは、ある物体の細部を拡大してみれば、その物体全体と同じ形状をしているというものだ。
激しい閃光を放つ稲妻は、その枝分かれした部分を拡大してみるとその全体と同じ形状をしていることが知られている。雲もそうだね、どれだけ拡大しても単純な形にならない。植物はその典型であり、シダの葉などは小さな葉が集まって枝を作りそれが巨大な葉となる。またそれが枝を作って、、という自己相似にある。
人生がそれと同じであると気づくとき、逆向きのアプローチの可能性がみえてくる。
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