その朝はとても綺麗だった

たとえば朝の散歩を日課にしてる人は
結果ではなく
流れゆくままを楽しむことを知っている

最初は誰もが
「朝の公園とか気持ちよさそう」と
清々しそうなイメージを持つけども

実際やろうとすれば
朝の公園なんてどうせ毎回同じ風景だろうと
頭のなかでの結果が先にみえてしまい
始めるまでには至らない

たしかに木の位置や
同じ時間に来ている人の姿は変わらない

だが一歩そこに踏み入れてみれば
太陽の差し込み方が綺麗だったり
気温と湿気のバランスが心地よかったり
いつも違う風景がそこにある

それは結果というより
無数の要素が折り重なって
その瞬間にのみ現れている「いま」だ

ところが朝の公園に行ったことのない人は
頭のなかでの結果しか知らない

だから実際に行動してみること
一歩踏み出してみることが大切なんだけども

それは瞬間ごとに現れる「いま」は
頭のなかの考えを遥かに超えて
織りなされるからにある

 

1

このことは対人関係でもいえる

前に歯医者と知人の話をしたけども
期待していた処置と違ったことに腹を立てていたが
「どうせこのように言い返される」という
思い込みによって
知人は歯医者に通うのをやめてしまった

つまり頭のなかで作り出した結果の世界を
生きてしまった

それは妄想の世界を生きてるわけで
結果を先に持ってきてはだめなんだ

そう、思っていることや考えを伝えればよかった

むしろ何も悩むことも不安になることもなかった

たとえば風邪をひいて
頭や喉が痛いというありのままの症状を
医者に伝えるだけのことに
どんな不安があるというのか

そしてすぐに結果を求めるのではなく
少しずつ進展していく流れに委ねればよかったんだ

そもそも知人は歯科医の態度や言動を
自分の都合の良いほうに
コントロールしようという気持ちが
根底に渦巻いていたわけで
その”結果の世界”が
すぐに実現されることを望んでいた

たしかに私たちは
いまも結果の世界を生きてるけども
それはさまざまな偶然や
想定を超えた事柄の集まりによるものであって

つまり本当の意味での結果の世界とは
そうして先に考えていたとおりのものではない

だが知人はそんなありもしない
“先に作り上げた結果の世界”に
閉じ込められてしまった

それゆえもしかすると
歯科医が今後みせてくれてたかもしれない善良さや
前向きに考えてくれた配慮を
知ることができなかった

つまり頭の妄想を超えた「いま」を
体験しないままとなったわけだね

 

2

因果というのは
文字通り因が先にあって果が後ろにくる
だから決して「果因」ではない

しかし何事もやる前に結果をみてしまう人は
果因の世界(妄想の世界)を生きている

それは可能性や偶然性、奇跡や不思議さ
といったものが一切排除された閉鎖空間であり

たしかに成功するか失敗するかわからないことへ
一歩を踏み出すというのは”勇気”が必要だろう

誰だって予測できる知れた世界のほうが
安心できるからだが
ところがその”知れた世界”によって
本当の世界を知ることができない

人の奥深さや
成果だけでは測れない貴重な体験など

つまり一歩踏み込んでこそわかる
表面からはみえてこなかったものがある

もちろん朝の公園に「今日も綺麗なはずだ」とか
他者に「きっと良い対応してくれるはずだ」とか
そんな期待をもってしまうと
それもまた結果の世界を生きてるわけで

そうではなくて
自らの一歩を踏み出してるだけでよいということ

あとはなるようになるのであって
たとえそれが自分にとって
望ましくない展開だったとしても
なにもせず妄想の世界で閉じこもっていたよりは
「やるべきことはやったのだから」という
納得があるはずだ

なによりそうして一歩を踏み出すからこそ
他者の優しさや美しい自然だったり
はっとするような瞬間に出会えるのであって

もはやそれは結果ではなく
いまこの瞬間に現れているものであり
その観点でいえば
そもそも結果なんてのは存在しないんだ

 

4

だからなんでもやってみること

人間関係で苦悩しているなら
その苦悩の正体が
本当はなんなのかを考えてみること

相手にこうなってほしい
このように改めて欲しいという”期待”、

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