星に願いを
あなたの体は何でできているのか
それは水や大地の作物だ
果物や野菜
そして魚や動物などの他の生命
それらは大地の恵みであり
つまり地球そのものだといえる
人間の体を構成する原子をみれば
93パーセントが水素と炭素と酸素である
そのなかで基盤となるのは炭素であり
炭素を基本とした複雑な共有結合は
有機化合物をつくりだす
つまりアミノ酸や糖質、脂質など
生命を司る細胞は炭素を原理としている
細胞とはそもそも何かといえば
タンパク質の製造工場であるわけだが
アミノ酸を材料としてそれは作られる
だから食べ物からタンパク質を摂取し
それを体内でアミノ酸に分解してから
細胞は独自にタンパク質を作り出していく
そのサイクルを繰り返していることになる
炭素が結合してアミノ酸になり
アミノ酸がタンパク質となる
生命というのは
ひたらすらその繰り返しにあり
つまり炭素がすべての原料というわけだ
じゃあその炭素の起源とはなんだろう
どうしてこの宇宙に炭素があるのだろうか
つまりどうしてこの地球が存在し
そして私たち人間や
動物や植物たちがいるのだろう?
現在の宇宙物理学では
137億年前のビッグバンによって
宇宙は誕生したと想定されている
だがその仮説においては
宇宙は誕生当時には水素とヘリウムしか
存在していなかった
じゃあ炭素もそうだが酸素や鉄などの
生命に必要な元素はどうして生まれたのか
それは天空の星々にある
恒星がその寿命を終えるとき
超新星爆発という壮絶な最期の姿をみせる
そのときに多様で豊かな元素を放つのだ
血液に含まれる鉄
骨に含まれるカルシウム
呼吸をするたびに肺を満たす酸素
そうした生命として活動するすべては
地球が生まれる以前に存在した
何千億もの星々のプレゼントであり
それによって地球があり
そして私たちがいるのである
だからこのように考えることができる
細胞が生成を繰り返すように
視野を拡大すれば
星の生成が繰り返されている
あなたは夜空に輝く星々と
同じ成分を持っており
それどころかあなたは
宇宙に輝いている星そのものなのだと
死の共同体
頭の中の世界(現実世界)を解放して
自己意識を拡大するとき
そのときに調和する「全体」とは
星の意志、宇宙の意志である
愛していた人や
大切だったペットが死んだとき
よく「星になった」というだろう
まさにそのとおりで
郊外に出て夜空を見上げれば
「何百万もの私たち」がそこに輝いている
そればかりか
いま夜空に輝いている星が
地球誕生よりも遠い距離にあるならば
いま届いているその輝きが
その光が
己自身の体そのものを
照らしているともいえる
もちろん「物理的な辻褄」はおかしくなる
だがそれはあくまで
人間の頭の世界での計算にすぎない
いつも話している通り物質の姿は観念であり
頭のなかでのみ「そうみえているもの」だ
ゆえに距離も時間も
人間が生み出した幻想にすぎない
何億光年離れていても
あなたの指の動きと
その向こうでの天体の出来事は
「いま同時に起きている」ことに違いはない
このトリックを見破ること
あなたという主体からすれば
己が動くということにおいて
右手と左足に距離は「ない」こと
つまり私たちが元素や
何百万もの夜空の星々としているもの
それは本当はなんであるのか
宇宙というただひとつの胎内の
出来事であるのだと悟ることにある
街を歩けば多くの人々とすれ違う
私たちは宇宙のサイクルのなかで
偶然この姿をもって現れているにすぎない
人間的な「言いかた」をすれば
生まれてきたものは必ず死んでいく
だからみんな
たまたまこの瞬間に存在している
「死の共同体」といえる
だからほんのわずかな期間だけ
この世に現れて
お互いに会釈をして挨拶を交わす
「やあこんにちは」
それは何が交わされているのだろう?
すべての物事は本当は
どんな意味が隠されているのだろう?
損得や世間的な立場や
人種や性別や宗教の違いなど
そうした現実上の「線」を超えて
何かがそこにつながっているのだ
犬を連れて妻と語らいながら
夕方の海岸沿いを歩いているとき
本当は何がそこに起きているのだろうか
それはただ真っ白な光のなかで
愛に見守られた多様で豊かな「動き」を
そこにみているのである
Notes あなたの世界, あなたの正体, あるがまま, いまここ, ワンネス, 不幸をやめる, 他者, 宇宙, 恋愛, 愛, 永遠, 生きる意味, 神, 神秘, 豊かさ
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