3の法則(中編)

次の「3の法則」は空間に関するものだ。「単数・複数・全体」であり、以前別の手記で話した「尺度(スケーリング)」のアプローチがこれにあたる。自分が対象としているものについて「これはひとつだ(単)」「いくつかのものがある(複)」「全部そうだ(全)」といった視野についてのものとなる。

3.単数・複数・全体という3の法則

たとえば1棟のビルが建っているとしよう。どこかの企業の自社ビルだ。その様子が「単数」。そして近隣に別の企業のビルが立ち並んでいる。その競合している様子が「複数」。さらにそこから視座を広げてみればビル群というひとつの塊があることがみえてくる。それは「ひとつ」ではあるけども、単数的な一色ではなく、多彩なカラーが独立した、多様的な一者としてのひとつがそこにある。それが「全体」となる。

これを「人間」に置き換えてみれば、順に「個人・群衆・時代」となる。スピリチュアルな教えなどで「全一」を理解しようとするとき、それを「群衆」のことだと間違えて「相手を受け容れること=相手を許容すること」だと捉えてしまう。だがそれは「他者や社会」と「自分」との対立は残されているゆえに、人間関係の苦しみは消滅することはない。

その許容とは言い方を変えれば、単に相手を取り込もうとしているだけ、支配しようとしているだけなのだ。つまり「複数」としての様子を「単数」という一色に塗りつぶそうとしている。先のビル群の話でいえば、M&A(企業買収)でしかない。いくら複数企業のトップになって最上階に社長室を構えたところで、そこから見下ろされる光景は「全体」にはまったく到達していないのだ。

つまり全体性とは「なんであるかは関係ない」として自他をそこに巻き込もうとすることではなく、「なんであれ関係がある」として「すべての独立性をそのままにすること」にある。そういう意味での「相手を認める」なのであり、それは同時に「自己も同等に認めている」ということにある。

高層階から見下ろされた路地でみんなとワイワイやってるタバコ屋の婆さんこそが「全体」に在るのであり、その雑多な多様性のある一群が「全」なのである。そこを間違えてはならない。他人に歩み寄ろうとするのではなく、あなたは「”より”あなたのままで」良いのである。

スケーリング

さてこの「単・複・全」だが、たとえば人間世界で「全」に行き着くとき、それは自然界での「単」だということになる。逆に人間界の「単」とは肉体の「全」である。

細胞(単)→臓器(複)→生体(全)→個人(単)→群衆(複)→時代(全)→地上(単)→地球(複)→太陽系(全)・・・

このように、細胞以下にも太陽系以上にもどちらも「3の法則」が連結されていく。つまりこれがスケーリングということになる。また人間界での「個人、群衆、時代」のそれぞれも細分化していくことができる。個人なら「心(単)、環境(複)、現実(全)」といったように、顕微鏡のズームハンドルを操作するように、様々な方向へ尺度を変えられる。

ではどれが本当の現実だというのだろう。もちろんすべてがそうだ。見方が違うだけで、すべては同一の流れの上にある。

ただし、この「見方同士」は競合する。

以前もどこかで書いたかもしれないが、私たちが通常感じている物理的な力学(万有引力の法則や熱力学などの古典的力学)と、原子よりも小さな領域を扱う量子力学は明らかに矛盾した真理を示している。最新の科学でさえもそこから導かれるものは絶対的なものではなく偶然的なものにすぎない。

つまりスケーリングの重要性というのは、「真理」とは尺度(見方)に依拠するものでしかないということの「発見」にある。

極端にいえば、あなたが「そう」であるならば、それはそうであるのだし、私が「そう」であるのならば、それはそうなのだ。あなたと私が物理的に同じ次元にいるとしても、見ている世界が違うならば真理そのものが違うということだ。同じ会社で働いているのに、あの人が「いつも楽し”そう”」なのは”そう”いうことなのである。

だからあなたは他人に影響される必要もないし、あなたが他人に説得させる必要もない。ただあなたはあなたのままで存在し、そしてあなたの見ているものだけが真実であることを知っていること、それが「全体」としてのあり方であり、ゆえに独立した「真理」がそれぞれ多彩な光を放っているひとつの群れ、いわば太陽光のように無数の波長が含まれている(連続した波長成分の光が含まれている)という「全一」がここにあるのだ。

望みの現実に尺度を合わせること、つまり「真理」を自在に操るようになるには、いまの自分の視野が固定されていることに気づかなくてはならない。あなたの信じているものは、確かに真理であるが、その真理に縛られている以上は、当然「別の真理」を見出すことはできないということである(繰り返すが、この話で理解しなければならないのは、あなたは常にゴールに達しているということだ)。

では人間的な観点からどのようにしていまの次元から離れられるかを考察していこう。

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  1. buruku10 より:
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