3の法則(前編)

古代から宗教や秘教などでこの宇宙の謎について、すなわち、私たちの存在について様々な解明がされてきた。それぞれの時代があって、またそれぞれの民族の価値観があるから、言っていることは一見バラバラに見えるのだけども、ある共通した背骨のようなものがある。

つまり宗教にしろ哲学にしろその一本の骨にどのような肉付けがされているかの違いでしかないということだ。そしてまたどのような形而上学的なアプローチも必ず失敗している。なぜならそれを言語化しようとする時点ですでに分離であるからだ。だから答えそのものを記すことはできない。

ゆえに「それ」や「神」などといった曖昧な表現がされるのだけども、だが時代を超えて「それ」に向けてさし示される幾万の「指」はどれも同じ方向をさしている。人類の歴史という大きな絵巻物を開いてみれば、そこにはたくさんの指が描かれ、そして同じ方向をさしている。不思議なことに示されたそこには「何もみえない」が、歴史を超えて、民族を超えて、学問を超えて、各々の人生を超えて「同じ方向」を指さしているのだ。あなたのご先祖もやはりそこを指さしている。日頃何気なく暮らしている「この世」を通じて、あなたにそれをいつも伝えているのだ。

さてその同じ方向をさす指、すなわちその「共通したもの」とは何かといえば、ある法則のことだ。実は昨夜もコメント欄で書いたことなのだけども、あまり詳細ではなかったので手記にしておくよ。

その法則とは数字の「3」のこと、いわば「3の法則」となる。

なにもないが、すべてがある

つまりあなたの現実世界を解明するには「3」というキーワードが重要だということだ。ヒンドゥー教では三神一体、聖書では三位一体、哲学の分野なんかではヘーゲルの弁証法なんかがその代表となるが、どのような宗教も哲学も、そして科学や数学でさえも、真理を掲げて論議しているものを考察してみれば、どれもこれもが「ゼロ」に向かっていることがわかる。つまり「なにもない」または「すべてある」という全体性に帰結する流れを、それぞれの分野という表現で、しかも「3つめ」という法則をつかって各々が表しているにすぎない。

A+B=Cだ。水は熱すれば気体になり、あなたは誰かと関わることで分かち合うことができる。だが水は熱がなければ空間から置き去りにされたそのままであり、街のなかで自分と知らない他人が立ち尽くしているだけじゃ、その空間や瞬間が「分かち合われていること」は見えてこない。

だから「これ、あれ、それ」であるのだ。つまり「全体」が、いまここで「分割されているという事実」を知るには3つの要素が必要となる。2つだけじゃどこへも導かれず、AとBとC、その三つ巴で調和されたひとつ(ゼロ)への帰結となるのである。

まずはこのように表現しておこう。「ゼロ=0とは死であり生の世界ではないもの。」「0はすべてであり、何かがあるということではないもの。」「0は満たされた至福であり、何かが足りないということではないもの。」

これらが矛盾しているように感じるのは、それはあなたが0ではない地点でこれを見ているからだ。つまり揺れる船の上に立っている。そこからじゃ止まっているものも動いて見える。あなたはそれを止めてみようとする。そのためには、自分が船の揺れに合わせるという努力が必要だとしてしまう。だが止まっているものは最初から動いてなどいないのだ。あなたは静止していても動いているから、それは動いて見えているだけなのである。

さて先の通り、真理というのはゼロに向かうことを示している。宇宙的な調和へ向かうものだということだ。これは逆に言ってみれば、その調和から「分断されたもの」が人間の世であるということにある。

そこで今回は、数ある「3」の法則の中からいくつかをピックアップしてそれぞれの考察をしてみよう。3の扱い方はそれぞれ違うのだけども、全て同じことを言っているということを忘れずに読み進めことだ。

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  1. shiy より:
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