悪口をいわれたとき

昔から多い相談に「悪口を言われたらどうすればいいですか?」というのがある。

たとえばあなたの言動に対して、揚げ足をとっているだけの批判なんかがそうだね。ネット、会社や学校、そして家庭内にしても、あらゆるところで直面するだろう。

しかしどうして、素直に受け取れて「自らの成長に役立てられる」と思える意見と、逆に「とてもじゃないが素直には受け取れない」というものがあるのだろうか。

都合の良い意見だけを選り好みしているわけではないが、そここには素直に受け取れない何かが漂っているわけで、つまり「悪口」もたしかにひとつの意見だけども、なぜそれは「悪口」に感じられて受け取れないのか。

その理由はただひとつであって、それは”相手自身”のほうにこそ、あなたの言動に対する「余裕のなさ」がみえているからにある。

 

なぜそれは悪意なのか

つまり相手の指摘のうちに悪意が滲んでいるように思えるのは、その人が自分を棚に上げて、気に入らないものをただ排除しようとしていることが、”あなた”にわかるからだ。

あなたのためを思っているわけではなく、その人は自分の快楽のためにそれをやっている。あなたにはそれがどことなくわかる。

それを察するがゆえについ反論したくなるけども、その反論したい「本当のところ」はといえば、その指摘された内容についてではなく、相手の心理状態に対してであるはずだ。

だがそれを突きつけたところで、余裕のないその人は自らを反省することなどしない、というよりできない。

そもそも余裕がないからこそ、指摘することでスッキリした気分になろうとしていたわけであって、しかしあなたの反論でその予定は打ち砕かれてしまい、討論合戦、いわゆる炎上へと発展する。これはネットでも日常空間でも同じ。

 

勝敗はもう決まっている

ところがこの勝負はあなたは完全に不利であり、とても分が悪いといえる。

なぜなら、あなた”だけ”が、ひたすら面倒な手続きをしなければならないからだ。

まず話の道理として相手の指摘についての弁明をしなければならず、なおかつその弁明のなかに「私の問題ではなくあなたの問題だったのですよ」と匂わせ、その意図を相手に気づいてもらわなければならない。この三段階の説得を常に仕向ける必要がある。そうでなければ、揚げ足をとり続ける相手の意のままになってしまうからね。

だがそうして応戦したところでうまくいかないだろう。仮に相手がその意図に気づいたならば、ますます「許せない」と反発してくるからだ。

つまりは勝ち目はないと思っていい。

じゃあ悪口を言われたらどうするべきなのか。

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