何かが毎瞬、生まれ変わっている

あなたは毎瞬毎瞬、違う存在だ、とか
あなたは瞬間ごとに死んでおり
そして瞬間ごとに生まれ変わっているなど
そういった方便を聞いたことがあるかもしれない

それはその通りだ
あなたは毎瞬、違う存在になっている
だが理解できなければ
理屈の蓄積にしかならないだろう

だから少しマインド寄りに
わかり易く記述しておこう
マインドを書き換えることも
何らかの到達への道となるかもしれないからね

「あなたは毎瞬毎瞬、違うあなただ」とは
簡単に言えば、気分のことだ
気分が違えばあなたは変わる
部屋にいて消極的だったあなたは
外で友達とわいわい騒いで
くつろげるカフェで異性と目が合い
「自分は何でもできる!」となる

まあそういうものだ
細かく見ていけば瞬間ごとの気分で
あなたは全く違う存在になっている
いまはネガティブかもしれない
だが漫画を読んだり甘い菓子を食べれば
あなたはポジティブになっている
それはまるで違う人格のようだ
みなぎるパワーが違う
瞬間ごとにあなたは変わっているのだよ

だからいまネガティブだろうが
そのうち変わる
明日は明日に任せておけばいい
違う風が吹いているだろう

もちろんこの程度の記述では終わらない

では「気分」とは一体何だろう?
あなたが気分を感じるとき、
それを思い出してみなさい

「気分」とは外的な要因に対する反応のことだ
異性と目が合い気分が良くなる
月末の請求書を見た途端、気分が落ち込む

あなたが気分により存在が変わるということは
「あなたの正体は気分」だとは言える
しかし気分は反応
つまり、外的な要因こそが「あなた」となる
外的要因であなたという存在性が変わるのだ
原因を突き詰めていけば根源に辿り着いていく

繰り返すが外的な要因であなたの気分が変わる
つまり外的な要因の方こそがあなたの根源となる
しかし気分により存在が変わることで
世界がガラっと変容していることになる
その変容した世界に反応を受けてまた気分が変わる
ずっとループすることがわかるかね?

面白い展開になってきたね
外的な要素が起因して
見ている世界がガラッと変わる
つまり「世界」が起因して「世界」が変わる

世界が世界を変えている
あなたはその見たこと聞いたこと感じたことを
世界に伝える役目をしている
あなたがいなければ世界は自らを知ることができないからだ
あなたは「世界が変わったこと」に対して
自分の気分が良いとか悪いとか
幸せだとか不幸だとかを受け取るが
実のところ、あなたはまるで関係がない
勝手にそう思い込んでいるのだ
それどころか
世界が世界を変えている視点に立つとき
もはや、あなたはいない

覚えておきなさい

毎瞬変わるのは世界だ
世界はいつも更新されている
あなたは「その中に含まれている」に過ぎない
あなたがあなたから意識を離すことができるとき
世界の変化という凄まじいエネルギー現象を
感じ取ることができるだろう
すべては何らかから発生している
エネルギーの現象だったのだ
それを人間的な五感で
「カフェ」とか「異性」とか
「目が合った」などとしていた

あなたが生きている目的?
そんなものはない
「あなた」ではなく
世界がただ漠然とそこに在るのだ

エネルギーの発生源が惑星なのか宇宙なのか
それとも知覚できない何かなのかはわからない
そもそも「エネルギー」すら単なる概念だ
だから何かが揺らいている周期、
その一面がただあるだけなのだよ

「知れること」すら「知る範囲」によるものだから
知る由もないが
ただひとつ言えることは
すべては過ぎていくということだ
過ぎる、それは変化であるが
そういった「言葉」で括るものではないのだろう

ただ何かが「変わっていく」こと
人間的な解釈では「成長」だとか「咲いて枯れて」だとか
「栄枯盛衰」だとかそういう捉え方をする

ただ何かが「変わっていく」こと
それのみだ

あなたがたまたま書店で声を交わした異性と
その数年後に結婚し家庭を持つ
そういう「内容」すらも
ただ何かが「変わっていく」ことだったのだ

世界が世界を変えている
そこに自我が巻き込まれる
もう巻き込まれなくていい
水深2mmの水たまりに溺れているフリを
してるような
そんな馬鹿馬鹿しい話ですらある

世界が世界を変えている
ただ何かが変わっていくこと
それが本性だ

あなたはどこにもいない
あなたの失敗はあなたの失敗ではないし
あなたの過ちはあなたの過ちではない
あなたの不幸はあなたの不幸ではないし
あなたの絶望はあなたの絶望ではない

ただ世界がそのように変化して
あなたがそのように勝手に見て取っているだけのことだ
だからそのままでいい
あなたは何も失敗していない
不幸でもない

世界が動いているだけだよ
あなたの一連の身体の動作ですら
世界が動いている
それを見ているだけだ

世界は己を知りたいらしいからね
巻き込まれてはいけないよ
一歩離れれば良いだけだ
そうすれば
途方もない宇宙そのものの一部を
あなたがあなたとして見ていたことがわかる
つまり逆に言えば
あなたとはその宇宙そのものなのだよ

世界が動いている
それはあなた自身
だけどもあなたは自分で何をやっているのか
まるでわからないから
「あなた」を生み出す必要があったまでだ

だからそのままでいいし
絶対的に安心をしていい
それ以外にないのだから

あなたに出来ることは何もなかった
何もしてきてはいないし
何かをすることもない
ただ世界を眺めてればいい
他人もいない
あなたもいない

 


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コメント・質疑応答

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  1. より:

    私とは世界の動きをリアルタイムで知る為の監視カメラみたいなものだったのですね。

    • 自分 -涅槃- より:

      >>鯤さん

      言葉の表現は時に有効だ
      あなたの一日をビデオカメラで録画したとする
      それを観てみよう

      すると
      とてもシンプルな人物の行動が映し出される

      なぜシンプルなのか?
      それは思考のノイズが感じ取れないからだ

      だがあなたは日頃思考の中で生きている
      ただトイレひとつに行くにしても
      「あとで一息ついたときについでに行こう」など
      常に思考に付きまとわれている

      だがビデオカメラに映るその人はどうだい?
      あるタイミングでトイレに入っている
      まるで起こるがままに身を任せるように
      そうしているようだ

      さて、思考とはなんだろうね?

    • まちぞー より:

      はじめまして。横入り失礼いたします。

      いつも読ませていただいているのですが正直よくわからないこともあります。
      ただ、自分さんのこの返信はなぜかすごい腑に落ちました。
      と同時に今、横になって布団の中でこれを読みながら腹をかいている
      自分(と思っているもの?)がどこにあるのかと
      得体の知れない不安が沸き起こります。
      ビデオカメラに映っているのは腹をかいている自分?なのですが?
      ビデオカメラを見ているのが自分?

    • 自分 -涅槃- より:

      >>まちぞーさん

      >ビデオカメラに映っているのは腹をかいている自分?なのですが?
      ビデオカメラを見ているのが自分?

      よろしい
      スマートフォンならば
      部屋の隅に固定をしてビデオ録画をスタートしなさい
      そしてあなたは録画を忘れて
      いつも通りに過ごしてみる

      そして忘れた頃に録画を見てみよう
      そこにはシンプルな人が映っている
      思考まみれの「あなた」はどこにもいない

      ただ単純に、その場に対応する人が映っている
      その人は「あなた」ではない

      あなたはその人を散々傷付けてきた
      あなたなどどこにもいないのに
      その人をあちこちに引っ張り回してきた

      さあ、あなたが消えるときだよ
      ビデオにはあなたはいない

      それはあなたが他者を見ている風景と同じ
      彼らも意思は持たない

      その場で、その通りに、そのように、それを”している”だけ

      それが「悟り」だよ

  2. りお より:

    ちょうどいい記事がUPされていたので、私もここに書かせて頂きます

    結局いろいろあって、ディズニーランド旅行はお流れになりました
    私、全然悟れてませんから、フツーにショックです
    こんなことだったら、最初からそんな話が出なければよかったのに、ってフツーに思います
    この件に限らず、私の人生ってこういうことばかりなんですよね
    期待させるだけさせておいて裏切られる、みたいなことばかりです
    (このディズニーおじゃんの件はまだ小さいレベルです)
    だからもう、本当にうんざりです

    >世界は己を知りたいらしいからね

    そうなんですか?
    だったら、「この、変態!」って言いたい気分です
    (いちおう「変態とは?」でググってみましたが、ある意味それでいいみたいですね)

    これからは一歩どころか十歩くらい離れてお付き合いしたいと思います

    • 自分 -涅槃- より:

      >>りおさん
      あなたは不幸を楽しんでいる
      それでいい

      「不幸」も「変態」も
      あなたの世界の登場物
      あなたがいるから
      彼らはそこにいられる

      その世界を包み込んであげなさい
      それが最高のやり方だよ

    • りお より:

      お返事ありがとうございます
      自分さんはとても温かくて、金平糖みたいだった何かが大人しく円くなります
      印象の悪い言葉を使ってしまってごめんなさい

      >あなたがいるから
      >彼らはそこにいられる

      なんとなくディズニー絡みなこともあって、
      「美女と野獣」の話を思い出しました
      やっぱり私に包み込むようなものがないと、
      この先も野獣にしか出会えないんでしょうね

      自分さん、最近は特にお忙しいのでしょうか
      どうかご無理をなさいませんように
      のんびりと記事の更新を楽しみにしています

    • 自分 -涅槃- より:

      >>りおさん
      瞑想を生き甲斐にしようがしまいが
      いずれ誰もがわかることなのだよ

      すべて、私の記憶の中にだけ存在していたのだ、とね

      人生とは思い出作りとは
      どこかで書いた気もするがまさにその通りだ

      喜びも悲しみも
      嫌な思いも興奮も
      全部が自分の認識の中で起こっていることであり
      何も失うものもないし
      固持するものなど何もない

      例えば、私が持つあなたへの印象、
      それは私だけのものだ
      つまり、私だけのあなたがいる

      あなたの存在とは
      私という空間の中に生まれて育ったのだ

      もしあなたが私を殺しにきたとしても
      それは私の中のあなたがそうしているのだ
      だから私は死ぬことがない

      私の世界の人々は死んでいく
      だが私は絶対に死ぬことがない

      スピリチュアルでは不死について唱えられるが
      それは物体的な話ではなく
      本当に死なないのだ
      死はありえない

      この話をよく理解してみなさい

      あなたの抱えている苦のひとつが
      明るくなるかもしれない

  3. りお より:

    自分が死を恐れているのかどうかはわかりません
    眠りに入るとき、もうこのまま二度と目が覚めなければどんなに楽だろうと思うこともあるので

    苦痛で仕方がないのは、
    とある人物(Aとします)によって、
    普通の幸せが手に入らないように烙印を押されたような、
    十字架を背負わせられたような状態にあることです

    もう年数が経っていることもあり、その人物に対しての復讐心はなく、今となってはどうでもよい人になっています

    ただ、その十字架が辛い
    でもその十字架は私にとって一番愛しいものでもあるので投げ捨てることもできない
    それに何故か出向く先で私の十字架を羨ましがる人達にばかり会ってしまう
    まるで、それを大切にして生きろと言われているかのようです
    まさに生殺しです

    マネゲの本を読んだとき、不思議な気持ちになったものです
    人生に登場する人物について書かれていた部分です

    私の人生を狂わせたAの氏名は、神と仏教を連想させるような名前なんです
    そこが引っかかっています

    とりとめもなく書き連ねてすみません
    私が苦を抱えていることを気にかけてくださってありがとうございます
    嬉しかったです

    生き辛くて仕方がないので
    これを書いている私は、もう消えるしかなさそうです

    • 自分 -涅槃- より:

      >>りおさん
      優しい音楽
      そして優しい映画がいい
      それらを楽しみなさい
      あなたの中の優しさを世界に表現しなさい

      別に誰かに優しくしろという話じゃない
      優しい何かを感じていること
      それがあなたの優しさなのだよ

      苦など
      あなたが作りあげているだけのことなのだから
      そんなものやめればいいのだよ
      世界は無限の行き先を与えてくれている
      だから少し角度を変えて進めばいい

      あなたが優しさの中で生きれば
      優しい人生となる
      出会う人も
      聞こえてくる音楽も
      思い出す記憶も食べ物の味も
      すべてが優しさに包まれるのだよ

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