砂場のそとに出る

この世界は虚構である。つまり実体のない嘘の世界だ。もちろん「そうだ」と思い込むこともできる。だが単なる思い込みだけの見解には「ある一句」が足りていない。

ゆえに単なる現実からの逃避となりかねない。なぜならそれがなければ、あなた自身が「真実」にならないからだ。

その「ある一句」はなにか。

「すべてが虚構である」ということは、あなたが体験されるすべてが「真実である」ということだ。だがこの「真実」とは、虚構と見破る前の「現実という真実」とはまったく異なるものだ。

1.

街を歩けばたくさんの看板が見える。飲食店や銀行、様々な店が見える。財布にはいくらかのお金がある。犬の散歩をする人、立ち並ぶ家、ティッシュの箱やゴミ箱、だがそれらはなにかね?

それらがそこにあることに惑わされてはならない。人工的なものはすべて概念だ。どこかの誰かが自己流に作り上げた概念を、あなたはごく当たり前の日常の光景、つまり逆らうことのできない確固たる世界だと思って見ている。

3万年前、私たちの祖先であるホモサピエンスがネアンデルタール人を完全に制覇したとき、彼らは他の人種にはないある力を持っていた。それは「結束力」だった。互いに意思を連携させ、チームプレーのように相手を襲い込んでいく。それは紛争だけでなく、自分たちよりも巨大な獣を仕留めるときも有効だった。

よってホモサピエンスが世界全土に活動の域を広めるに比例して、生態系はそれまでの流れを維持できなくなった。そうして地球上に人間帝国が君臨するのだけども、それは同時にある代償を背負うことになる。

2.

さてその「結束力」だが、よく考えてみてほしい。あなたもご存知のように人間はわがままだ。まずは自分や自分の家族を守らなくてはならない。どんなときもその確保が行為の前提にある。

だから他者と協力してひとつのことをやり遂げるなど、最初は良きとしても、集団はだんだん個我としての分裂をはじめる。だがそうなると、人間がライオンやサメなどの猛獣を支配し、自然界の頂点に立つ偉業は達せられなかったはずだ。

じゃあどうやって結束力を維持し続けることができたのだろう?

3.

それは「想像上の現実」を作り出すことだった。人間はこのリアルな地表の上に、シミュレーションの世界を築き上げたのだ。

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