しゃぼん玉がはじけるとき

他人と接するときの最良の方法とは、目の前のその相手とは「自分の心が映されたもの」だと認めながら関わることにある。

どんな人であれどんなシチュエーションであれ、相手を自分だと思って話しかけてみる。相手を自分だと思って応じてみるといい。

言動だけに限らず、その人の容姿や雰囲気といった印象などのすべては、あなたの認識と判断によってそこに表されている。家族や会社の上司、苦手な顧客、街ですれ違うひと、レジ越しの店員など、あなたの前に現れるすべての人は「あなたに与えられた姿」としてそこに存在する。

つまり全部あなたのことなのだ。それは人だけじゃない。世界全体そのものが、そういうものであるのだよ。

だからこの世が酷い世界だと思うならば、それは日頃のあなたが「酷くないと思う自分」を保持しているからであり、ゆえに世界はその対比として酷いものにみえるようになる。自分のことを惨めだなと思っているならば、他人のことが羨ましくみえたりする。小さなことに幸せを感じたり、人の温かみが身に沁みることが増えたりする。

1.

この宇宙はプラマイゼロ、均一を保とうとする性質にあるということだ。言い換えれば世界はいたって「フラット」なのである。山があれば谷がうまれる。何かが輝こうとすれば闇を必要とする。不幸であるならば幸せがどこかに存在すると感じられる。

だからあなたが何らかの性質をもって際立つほど、その対比としての他者や現実がそこに現れることになる。宇宙は「あなた方」を抱き合わせのセットとしてパッケージするわけだ。凸があるときその隣には凹がすでに存在しているのである。

あなたが前へ一歩進めば、風景はあなたに向かって一歩進んでくる。あなたが腕を動かせば、腕があった空間は即座に周囲の光景に埋められる。こうした「自分が動作している」として錯覚している背後には、常に全体との密接な連動がある。

また恋人が欲しいと思うほど、それが実現されない要素が露わになってくる。異性を意識するだけ自分の性別への意識が強くなる。逆にいえば男女隔たりなく友人の多いひとは、自分がどちらの性別であるかを意識していない。

お金も仕事もなんでもそう。この「宇宙の原理」を常に意識しておくことだ。必ず表裏あわせて「フラット」となる。この原理を理解すればお金や異性の問題に苦悩することはなくなる。

つまり他人や出来事など、目の当たりにしている現実を「自分の片割れ」だと思って接することで、あなたという際立ちがどんどん解消されていくということだ。つまり本来の調和に還元されていくようになる。

2.

だからあなたが望みのものを手にするとき、それはあなた自身がその渇望を失ったときであるのだ。いまそこに空気があるように、あなたが眠っていても心臓や胃腸は活動しているように、求められるものはすべて宇宙の調和に向けられたものである。

「あれが欲しい、あのようになりたい」とあなたは願うけども、それは結局はどういうことを目指しているのかといえば「願う自分」が消え去ることなのだ。

煩悩を落とせば生きていくのに多くのものを必要としないと教えられるけども、究極的にいえば「何も必要としない」のである。それこそがすべての願望が叶った状態であり、全一という総体がただ在るだけとなる。

全一という観点からみれば、人間とは生まれてきたこと自体が「際立ち」であることを意味する。つまり生き続けること自体が抱え続ける問題なのであり、生きていること自体が「不幸」であるのだ。よって人は幸福を求める。だがそれは己の消滅を目指していることに他ならないのである。

3.

「不幸とはなにか?」といえば、それこそが生なのだ。

あなたはその苦しい思い(コンプレックスやトラウマ、うまくいかない現実など)を持っていられるからこそ、いま生きているその世界を映し出せている。現実生活も他者との関わりも自分の容姿や考え方もそうだ。

「不幸が完全にどこかへいかなくては人生が楽しめない」「いま抱えている問題が片付かないと人生がはじまらない」いつもそのように考えているだろうけども、そうではなく、いま抱えていることこそがこの世のお楽しみなのである。それ以外になにがあるというのかね?

いつか人生の本番がくると準備しているけども、その準備していることが本番だったのだ。よって「いま」を逃すと人生そのものを逃し続けることになる。

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