自愛と自己愛
あなたのなかにいる”自分”といえば
大体は他人や物事に揺さぶられて
さらにはその怒りや惨めな気持ちを
ぶちまけたりする
そうして自分しか映っていない合わせ鏡に
閉じ込められるわけだね
それが私たちの人生体験の大部分にある
そもそもの原因といえば
自分のことが可愛いからだが
しかし自分を可愛がってるのは
まさにその”自分”にほかならない
これは抜けられないパラドクスであって
自分を愛する自分がいるがゆえに
自分があり続けるわけだ
自己愛と自愛
心理学の用語でなら
そのように他者との比較や反発で生まれた自分
つまり本来の自分自身ではない己を
愛することは「自己愛」という呼び名がついてる
そしてそれとは逆に
等身大のありのままの己を愛することは
「自愛」と呼ばれる
自己愛と自愛
言葉は似ているが正反対の意味となるね
もちろんここでいう”自分”とは前者の
「自己愛」のほうにある
ゆえにあなたが
自分のことなど気にしないとき
もっといえば
あなたが”過去”をいまに持ちこまないとき
合わせ鏡のパラドクスから
抜け出すことができるわけで
そのときはじめて
人生はもちろん
他人や物事の”その意味”を
変えることが可能となる
なぜなら自分とは過去の集大成であり
怒りにしろ自惚れにしろ
心が手放さずにいる思念を
この世に映し続けていたからだ
“自分”の真の役割
そんなわけで自分(=自我)というのは
宗教やスピリチュアルの真理からすれば
嫌われものだが
しかしなぜ自分がいるのだろう?
つまり本当の役割があるんだ
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