あなたを救うために天使がここにいる

苦手な人や
腹立たしく思える人がいるだろう

また羨ましいと思える人がいたり
親しく結ばれたいと願う相手がいるかもしれない

人だけじゃないね
物事もそう

苦手だったり苛立ったり
不安にさせられたり
逆に欲しいものや
実現してほしいことがあったりする

 

すべてが対にある

現実世界はいつもこんな様子だけども
つまり常に自分とは”反対”のもので
溢れているわけだ

なぜなら
自分の意見や思いとは真逆だからこそ
その人や物事を疎ましく思えたり
嫌な気分になったりするのだろうし

自分はそれを持っていないからこそ
その人を魅力的に感じたり
その物事を実現したいと願うのだからね

つまり”この世”はあなたの半身だといえる

もちろんもう半分とは
そうして思いを煮えたぎらせている
“自分”のことだ

 

人生は”対”を解消させていく

さて、自分とこの世、
この滑稽で奇妙な二人三脚で
ぎこちないながらも
あなたは人生を進めていく

他人に自分を認めさせることに
やきもきして
きらびやかな人たちをみては
惨めな気分になる

そしてなんだかんだで
そうした不幸な気持ちは薄まり
やがて忘れ去られていく

実際そうだね

中学生の頃に望んでいたことの多くは
いまはもう
どうでもよいことになってるだろう

 

“成就”の本当の意味

もちろん諦めることではなく
それが実ったことで
望む気持ちが消え去ったものもある

手に入れたから
渇望する気持ちは失せた

だからどちらにしても
「自分」と「この世」

つまりあなたは
凹凸が合体して口になることを
日々願っているのであって

人生はその”願いの実現”を
次々と叶え続けているわけだ

 

分有

だがこの凹凸→口は
もう少しよく理解しておかねばならない

というのは
人生の目的がその合一にあるのは

つまりあなたの人生とはそもそも
凹凸ではなく口のほうであるからだ

だから「凹凸→口」ではなく
「口=凹凸」という包括的な眼差しで
人生をみつめている必要がある

もともとひとつであるもの
凹凸としてみえているということだね

だがなぜこのように別れてしまったのだろう?

それはたとえば西洋的な表現をすれば
“自分”という翼の折れた天使フォーリンエンジェル
この現実という地上に落ちてきたからにある

これはわかりやすい”表現”のひとつなので
今回使うことにしよう

 

飛べない自分

キリスト教の教理によれば
高慢や嫉妬に駆られて
天使は天上界を追放されたと語られる

つまりこの堕天使が再び元いた場所に戻るには
その高慢や嫉妬を解消しなければならない

だから地上にいる”自分”からすれば
人生は「凹凸→口」のようにみえる

あれが手に入れば幸せだとか
あれの人がわかってくれれば
自分も救われるのにとか

そのように「満たされること」を望むのだけども
それは結局のところ
慢心や嫉妬をする自分が消えること
暗に望んでいるということでもある

ところがそうして外のものを
「手に入れる」とか「都合いいようにする」など
自分の思い通りにしようとすれば

たしかにそれがうまくいった瞬間は
己の背中に羽が生えるが
しかしそれは天上界までもたないんだ

「天にも昇る心地」はすぐに消えさる

つまり新たな高慢や妬みの重みで
再び墜落することになる

 

ハートの半片

だからこそ「凹凸→口」みたいに
到達目標として捉えてはならず

そもそもがひとつ
であること、

すなわち「口=凹凸」として
この世が”表現”されているのだと
高次の統一性を常に確信していなければならない

その確信にあるとき
己にみえているこの世が
本当はなんなのかがみえてくる

思い通りにならない人や物事というのは
話した通りまさに自分の半身であるけども

つまりそれは天使なんだ

あなたを天上界に導くため
何かを思い出させるために
その人たちや日々の物事は現れている

ところがあなたはいつも
それらに反発したり
「いまは他のことで頭がいっぱいだ」とかで
ここに現れた天使と
素直に手を取り合おうとはしない

ときに自分の背中に羽が生えたとき、
つまり慢心する自分や妬む自分が消えたときだが
やはりそれも長くは続かない

そのようにあなたは常に”自分”を生み出し
そしてその自分は
この世が本当はなんであるのかを知らないまま
不毛な大地をさまよい歩いている

 

天使はそこにいるのに自分にはみえない

あなたの前に素敵な人が現れて
その人への妬みや執着心が生まれたとしよう

なぜそうしたネガティブな思いが
浮かぶのかといえば
いろんなことを空想するからだ

たとえばその人の人生を見聞きすれば
“自分の不甲斐ない過去”と比べて
惨めな気持ちになる

“それゆえ”にその人を求めはじめる

だが本当にその人の過去など
存在しているのだろうか

あなたが直接に体験しているのは
いま目の前にその人がいるという
まさにそのことだけなんだ

その美貌や性格をみて
「きっとこうなんだろうな」と空想がはじまり
それは自分の不足(=足りない半身)として感じるが

それは結局のところその空想でしか
あなたはその人をみていないわけで

だからこそ
その人が実は天使だということに
気づけないんだ

これは日々の出来事も同じ

 

逃げるのではなくひとつになること

つまり空想のなかに
自分とこの世があるわけで

言いかえれば
高慢や嫉妬で渦巻いた世界はすべて
あなたの妄想なんだ

そしてその妄想世界のなかで
人生は凹凸をどうにか解消させながら
常に元のひとつを目指している

なにもかも忘れようと泥酔してみたり
おいしいものを貪り尽くしたり
とめどない物欲を満たそうとしたり

そうして居座っていた自分がいなくなって
心はすっきりするが
すぐに他人や物事に頭を抱えて
この妄想の世界は同じ光景を繰り返していく

だが本当にすべきことは
そうした他人や物事から逃れることではなく
その他人や物事とともに
凹凸が解消されなければならないんだ

 

恐れを捨られるのは”この世”を知るから

よって妄想世界から抜け出る方法は
素直に目の前の人や物事を受け入れることにある

たしかに自分がその人を生み出した

というより自分がいると”同時”に
そのなにかは生じているわけだが

ゆえに心のわだかまりを解消すること
素直に相手に向き合うことが大事となる

場合によっては
相手に思っていることを伝えるときもあるだろう

だがそれは相手をコントロールしようという
意図や反発心からであってはならない

見返りを求めることなく
また相手によい印象を持ってもらおうなどして
自らを着飾ることもなく
ただ伝えることによって
自分を解放するようでなければならない

もちろんそのことによって
持っているものを失うかもしれない

だがあなたがそれを失いたくないからといって
堕天使であり続けるならば
人生は苦悩を終わらせることはない

むしろその失いたくないものへの執着こそ
自分をそこに居座らせているひとつかもしれない

だからひとつの賭けでもある

現実という檻から
その外に飛び出そうとするのは
途方もない恐怖心に襲われる

だがこの現実という檻そのものが
檻のなかにいる自分によって
生み出され続けているものだと悟るとき
なにを失っても「全然構わない」となるんだ

突然放り出されるときもあれば
自らで踏み出すときもある

だがこうして前もって知っているなら
たとえどんなときが訪れても
心の準備はできるだろう

 

“天上界”とはなにか

そしてここが重要だが
どんなことにも素直であるというのは

目の前のその人や物事を
いまここにあるそのままを
受け取っているのであり

それはつまり
どんなものにも実は過去が存在しないこと
見通しているということにある

あなたのお父さんやお母さんは
“お父さん”や”お母さん”ではない

いつもの仕事は
“いつもの仕事”ではない

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