真っ白な病室

人間世界での苦悩を乗り越えるにあたって、まず人間というのは「ひとつの総体」であることを頭に入れておく必要がある。

「私は孤独だ」といったところで、食べ物や衣類を自給自足しているわけではないし、電気や道路にしても誰かが提供したものを利用している。そしてまた、自分が会社に勤めたり、コンビニで物を買ったりすることも、誰かを支えていることになる。

そのように私たちは相互依存の関係にある。それは必然であり、むしろそれが「人間である」ということだ。

誰かを助ける人も、たくさんの人に助けられて存在している。人間は「人同士のつながり」のことであり、つまり人間とは社会そのもののことにある。

誰もいなくなる

ここしばらく、入院中の知人の見舞いに合間をみて通っていたのだけども、その度に私と同じように、自分の家族や親しい人への世話に来ている人たちとすれ違う。

もちろん入院患者と同様に、その人たちも皆それぞれ仕事や生活の悩みを抱えている。

誰もが自分のことで精一杯だろう。だがそれでも人の手を借りなければならない相手のことを思って病院へ訪れる。

100年もすれば自分も相手も、他の誰もみんないない。看護師も送迎してくれたタクシー運転手も食堂の女将さんも、みんないない。

誰もがいつか消えゆく自分に不安になりながら、同じ不安にある他者を支えようとする。消えゆく者同士、支え合っている。

それは悲しいこと、儚いことだといえば確かにそうだろう。

だけども、まさにここに「他人を思いやること」の基底があるのだ。

人を思いやるということ

つまり自分が消えゆくから他人のことなど構っていられないのではなく、自分が消えゆく存在だと受け容れるからこそ、他人を思いやれるのである。

このことに人はなかなか気づけない。

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  2. tamayochan より:
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