自分と友達になる

幸せになる第一の方法は
「自分を愛すること」だが
それは他人や物事から
自衛することではない

自分と友達になるということだ

つまりあなたのなかで
2つの存在がいることになる

自分という友達と
その人と友達になっている自分

いまそこで
何よりも近くにいるその人と
友達になってみることだ

「やあこんにちは
いつもこんなに近くにいたのに
気づかなくてごめんね」

そのように問いかけることが
“できた”なら
あなたは真の意味で
自分の人生を歩むことができる

これはとても大事なところであってね
もしあなたが「ひとりの自分」だけを
生きているならば世間や物事に
常に巻き込まれていることになるからだ

“自分の人生”とやらは
ただひたらすら
感情に振り回されているだけ

人生体験のすべての「発端」は
常に外部にあることになる

そうなると己の人生とは
他人や物事の様子
表現し続けているだけとなるだろう

たとえばあなたが怒っているとき
それは自発的にそうなったのではない
必ずその原因は己ではない外部にある

誰かの発言にカッとなったなら
あなたはその誰かのために
そこに存在しているということだ

どこかの企業の儲けのために
新商品の発売を待ち続けるのは
偽りの喜びに踊らされているにすぎない

だけども「自分」が社会的な存在である以上
そうした関係性から逃れることはできない

言いかえれば「ひとりだけの自分」とは
その関係性のなかにのみ出現している
幻想(ゴースト)であるといえる

どこかの会社に勤め始めれば
そこの社員という自分がいる
昼食に店に入れば客という自分がいる
家に帰れば家族のなかの自分がいる

「ひとりだけの自分」が生きているとき
それは常に外部環境の「表現」であり
当然望まない環境に遭遇するたびに
その自分は苦しみ続けることになる

街を歩いていてもそうであるし
部屋でひとりでいてもそうだ
思考も行為も
そこにある環境に反応するしかない

ふと脳裏に浮かぶ記憶も
身体の痛みなどの感覚も
そこにある環境のひとつといえる

よって「ひとりだけの自分」が
そこに存在している限り
それは必ず外部を映し出していることになる

逆にいえば外部がなければ
その「自分」は存在しないということだ

「自分」がいかに無力で
大変な世界に生きていること
そしてそのままでは逃れられないことが
理解できてきたかな

 

1.

ところで会社員である自分や
家族である自分を
ずっと同じ存在だと思えるのはなぜか

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