世界はあなたの中にある
欲しいものを挙げてみればわかるが
あなたが欲しいものはすべて
あなたの「知っているもの」に限られる
どれだけ挙げようが
全てあなたの知っているものだ
「知らないもの」を欲したくても
それは想像することさえできない
つまりあなたは
「あなたの知っているもの」
そのなかに存在している
だからあなたが死を迎えるとき
世界のなかであなたが死ぬのではなく
この世界自体が閉じるんだ
家族も友人も風景も知識も
あなたの死とともに全ては消滅する
あなたは「あなたの知っているもの」のなか
つまりあなた自体が世界だった
あれが欲しい所有したいと人は思う
努力してそれを手に入れようとする
だが対象が存在する以上
もうそれはあなたのものなのだ
あなたが世界であり
あなただけがそれを見ている
空も大地も美しい人々も
すべてあなたのものであり
そしてそれらはあなただったんだ