自己管理の法(4)

さてそろそろ生活そのものを変容する話に進もう
スピリチュアルやセルフマネジメントなど
人生を変えるような教えは知っての通り
「序章」がやたらと長い

その理由は後にだらだらと書かれる手段よりも
意識の置き方そのものに重点があるからだ

だいたい何を改革するのか
それをわかっていなければならない
現在地を知っているから目的地を計れるのだ

つまりあなたを苦しめているもの
将来なり状況なりの
あなたの心の負担をゼロにし
常にリラックスし
常に冴えた頭脳があり
常に「いまに在る」ことだ

個別の趣味や職業に目を向けてはならない
あなたがいま野球に没頭できなければ
どれだけサッカーを好きになろうとも
やはり他のことを考え
モヤモヤしながらボールを蹴っている
野球にしろサッカーにしろ
それらを包括している人生という空間
そのスペースを理解しなければ
何をやったところで堂々巡りだ

癒やすための薬だったはずが
打ち込まれ過ぎて
あなたは生ける屍となっている
恋愛でも同じだよ
あなたは傷付き苦しむために
愛を求めているようなものだ

隙間ができると、何かが入り込む

世界を見渡すと
何かがいつも充満しているだろう
物や人、感情や思考
あらゆるものが0.1mmの隙間もなく
視界にも心の中にも埋め尽くされている
部屋を見渡しなさい
どこかに隙間があるかね
あなたが察知する先には
かならず「何か」がある
それもギッシリと敷き詰めるようにね
その充満性が「あなた」なのだ
呼び方は「意識」でも「宇宙」でもいい

意識は真空状態を嫌う
だから何かがそこから消えると
補うように何かが必ず入ってくる

使いもせず貯蓄ばかりしていると
大きな病気をしたり
大きな損害を受けたり
「貯金を崩す出来事」が必ず起こり出す

幸せを逃したくない思い込んでいると
不幸と思わせる波が次々と押し寄せてくる

あなたの生きている世界や心の中を
いつもクリーンに保つためには
ノイズに惑わされずいまに在ること
その正しい道に立つこと以外にないのだ

あなたが正しく心をクリアにすると
将来や状況のことで
ネチネチ渦巻いていたネガティブが消え
その空いた空間に胸を躍らせるようなものが
満たされていく
これが宇宙の法則だ
法則はこのように使いなさい
そうしてあなたの世界は大きく変わっていく

三途の川を泳ぐ

さあ始めよう
いいかい、あなたの現実は
それがプライベート、仕事を問わず

「時間」
「お金」
「エネルギー」

これらを消耗しながらサイクルを続けている
あなたの「現実」というやつだね

時間は「時計」で置き換えるだろうし
お金は「紙幣や硬貨」で置き換えるだろう
通帳に書かれた数値でもいい
そうして目に見えるような気がするが
実際は姿も形もないものだ
つまり目に見えるものではない

なぜならばそれらは実在しないからだよ
覚えておきなさい
目に見えるものほど実在しない
フェラーリのボディフォルムは
それを見たあなたが瞬時に設計している
何もかもあなただけの世界だ
時間もお金も単なるエネルギーの循環
それをあなたが勝手に「時間」「お金」と
思い込んでいるに過ぎない

つまりあるのは「エネルギー」のみ
臨死体験者の話で三途の川の話を聞くが
それは川ではなくエネルギーの循環だ
目で見たのではなく
感じているのだ
それは臨死しなくても
あなたはいまも感じている
その目に飛び込む光景、肌の感触、肉体感覚
それらすべてが「三途の川」だ

実際には可愛い猫もいないし
美女も歩いていない
エネルギーをあなたがそのように受け取っているが
その「あなた」すらもいない

日本でなんの疑問もなく育ち
そして社会へ出たあなたにとって
まったく当たり前だと思っているその思い込みが
現実を創り上げているのだよ
それが苦であるならば
その思い込みを入れ替える必要がある

世界はあなたを象徴している

あなたのその世界とは
あなたを象徴するものが完璧に投影されている
あなたがネガティブを抱えていれば
世界はネガティブを返してくる

だからあなた自身が変わると世界は変わるのだ
どんな状況に於いても
これが根底にあるということを
忘れないようにしなさい

瞑想を始めとして様々なメソッドがある
アファメーションやポジティブシンキングもそう
人々はその手段が導いてくれると間違えてしまう
そうじゃない
瞑想もアファメーションも
あなたの世界に出現したものであるがゆえ
あなたが生み出したメソッドだ

あなたが「こう変わりたい」と願うから
「変わりたいあなた」が世界に再現される
別に変わりたいなんて思わなかった頃
アファメーションなんて言葉も知らなかっただろう
そんなもの存在しないのだよ
本書も同じく
あなたが創り出したものだ

だから各々の手段には
何の意味もない
つまり視点そのものを変える必要があるのだ

エネルギーをいかにロスなく循環させるか、
ただそれだけだ
それだけで無限の時間と
無限の富が溢れていく

つまりそのエネルギー循環を邪魔するもの
あなたが日頃戦っている
その「相手」を知る必要がある

あなたとはその現実のこと

現実を構成するのは以下の4つ

日常の繰り返し
お金のやり繰り
先の予定
望み

上からルーティン、キャッシュフロー
イベント、そしてプロジェクトだ

カタカナにすると
途端にプレッシャーを感じるようであれば
好きなように言葉を換えればいい
どれも幻なのだから

これらは自己管理術の分野では
お馴染みのキーワード
あなたの現実というものを創り上げている本質だ
それはたった4つだけとなる

あなたは「私の生活はもっと沢山ある」
そう言うかもしれない
40や400項目あるかもしれない
だがね表面を取り払えば4つだ
あなたのその沢山は
その4つが姿を変えたり
妄想が連鎖させているだけのこと

だから4つ
それしかない
現実とは面を剥がせば
とてもシンプルなものなのだよ

現実を制するには現実を知ることからだ
あなたは自分が不幸であるから
幸福を望むのだろう?
だから現実から逃げる限り
あなたは現実に囚われ続ける

それは現実や幸福というものを
あなたの世界で消滅させるまで続く
消滅とは「受容」のことだ
あなたがそれそのものになるとき
それはそこに存在しない

気になる異性がいるとき
あなたは距離を持っている
その距離がゼロになるとき
あなたは気にしない
そうしてあなたはその彼なり彼女なりの
ハートを掴むことができる
いつの間にかそうなっているだろう

地下鉄の突風で前髪が崩れても
あなたが風であり前髪であるとき
ただその動きのみ在る
いつも周囲を気にするあなたはもういない
いつもあなたをバカにして笑っていた人々は消え去る

だからね、距離を持つことは
それは主体と客体を次々と生み出していく
まだあなたはその肉体や思考から抜けていない
だから主体はその思考となる
それが根本的な錯覚の元凶なのだ

現実生活の取り組み方を見直すことで
あなたの錯覚はかなり軽減されていく
そうしていずれ無我の境地に至るだろう
片手で大木を持ち上げる老人になれる

あなたがあなたを知っているかどうか

さて本書での上記4つのキーワードには
スピリチュアルな追記をさせてもらう

・ルーティンとは歯磨きや必要な買い物、
風呂、ゴミ出しなどを「完全に知っていること」だ

・キャッシュフローとは生活のお金の増減を
「完全に知っていること」

・イベントとは歯医者に日やデート、
ライブの予定を「完全に知っていること」

・最後のプロジェクト、
ここでは「照らすこと」とする

キャッシュフローあたりの文面で
嫌な気持ちになったりするかね?
それでいい
あなたの思考があちこちに飛び回っていること
いまはそれを見ておきなさい
家庭的な内容で話をしているが
職場でも学校でもすべて同じだよ
現実が構築される原則は4つだ

さて「完全に知っていること」と連呼している
日々何をしているのかを知っており
金がいくら入って出ていくのかを知っており
今週の予定を知っている

この最初の3つ、
これらの「原則的な流れ」を把握していると
あなたは何も考える必要がなくなる

よく聞きなさい
あなたというキャラクター
つまり形の次元でのあなたとは
その3つなのだよ

その3つがあなた
あなたとはその3つのことだ

あなたがあなたを知らずにして
何が安心できる?

あなたがNBAの選手ならば
あなたがコンビニ店員ならば
その3つはそれぞれ異なる
だからあなたが世界を変えるとき
その纏っている服を着替えるだけのことなのだよ

形の世界でスマートになるには
あなた自身を知ることだ

以前にも書いたが
あなたは会社で仕事をしながら
家でしなければならないことを考えている
そして家族でビーチにいながら
仕事のことを考えている
一体どうやって仕事が捗るのだろう?
一体なにを楽しめるというのだろう?

その場、その瞬間を生きていないとき
あなたは不幸になる
人生の終わりに差し掛かるとき
いや毎年の終わり頃でもいい
自分は一体なにをしてきたのだろうか
そんな絶望に囚われる

あなたは食事をしているとき
何も食べていなかったし
遊んでいるときも決して遊んでいなかった

いつもマインドはそこで行われていることと
まったく別のことを運んでくる
だからいまに在るということは
生を全うする、
自分の人生を完全に生きるということだ

あなたに取り憑く「あなた」たち

どんなに小さな日常のルーティンですら
あなたの記憶にしがみついている
いま思い出せなくても
「なんだかやらなきゃならないことが
あった気がする」
その焦燥感
その未達成な感じ
その不安
それらがストレスとなる
実体のわからないストレス
あなたを支配する大部分がこれだよ
さらに言えば
ストレスがあなたの現実そのものだ

現実を制するとは
ストレスを掌で転がすということ

だから固定的なルーティンを示しておくのは
紙一枚で充分だ
記憶で持ち運ばない
その方が都合の良い記憶変換もされず
忘れることもなく確実である
あなたはただそれだけのことで
大きな安心感を人生に開花できる
玄関の扉にでも貼っておけば良いだろう

記憶という無駄な脳の消費をさせないことで
あなたは感情に振り回されることもないし
それ以前に物事を覚えておく必要もない

そうしてノイズの消えた頭脳
心の空いたスペースに
また違うものが流れ込んでくる
だがいまはまだ以前と同じように
ネガティブがやってくる
「あるもの」が足りないからだ

まあとりあえずは玄関を出入りするときに
その一枚の紙があなたにリマインドする
「今日はあの書類を持って行く日だった」
「歯磨き粉が切れているから買っておこう」とね

デジタルを武器にする

具体的な運用法は以後の連載で記していくが
いまはクラウドの時代ゆえ
家でも会社でも学校でも
どこでもその「紙」を持ち運べる
玄関に貼った紙の内容すら覚えておく必要もない
便利になったものだね

一枚の紙を少し飛躍させれば
Todoという単なるチェックリストから
タスクという概念になる

一枚ずつめくるメモがあるだろう
そこに「いますること」が書かれており
あなたはそれを見てその通りにするだけだ
それ以外は何もしなくていい
というよりどんな人間であろうと
一度にできる行動はひとつだけだ

まるでお使いゲーム
メモに書かれた1行を実行するのみ
行動が終われば破り捨てて次のメモだ
そうしているだけで
あなたは常にいまに在りながら
翌朝には新しい歯磨き粉が
セットアップされている

お使いゲームをしているとき
あなたのお馴染みのマインドは
どこにあるのだろう?
こうしてサマーディを少しずつ
掴んでいきなさい

マインドに違う見方をさせる

現実とはマインドの賜物だ
だからマインドレベルから環境を少し見直すだけで
どんどん生きやすくなる

だがいまのあなたは「記憶」という
エネルギー浪費のお陰で
今後も災難に見舞われた人生を
送ることになっている

思考はもっと創造に用いるべきなのだ
世界は新しい創造を待っている
だから脳や心のポテンシャルをフルに使うためには
無駄な消費をさせないことだ

エネルギーの浪費が不幸の根源だ
知覚するものすべてがあなたのエネルギーであるから
あなたが満ちているとき
あなたは何でも生み出すことができる

タオ

さて次回は現代の「道(タオ)」である
プロジェクトについて記述する

今回は4つのうちの3つ
現実をセメントで固めているその3つについて
あなたの実情をじっくり観察してみなさい

あなたの繰り返される日常生活、お金のやり繰り、
そして何の準備もしていない先の予定について
それらから目をそらさず
しっかり見るのだ

それは現実世界でのあなたというキャラクターを
しっかり知っておくということなのだよ

あなた自体はいないが
あなたを形成する世界がそこにある
それがあなたなのだ

あなたが日頃戦っている相手は
上司でも支払いでもない
嫌な顧客でもあのコのハートでもない
あなた自身なのだよ

次回へ続く


Notes, タオ, マインドハック

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  1. より:

    このサイトは地獄に仏だが、この「仏」なるものも、「私」が生み出したものとのことだが、その私とは、マインドのことではなく、究極の全体性のこと。
    つまり究極の全体性が、私とこのサイトを結びつけた。
    と言うことになるわけですな。
    確かに、私ははじめから救われる方法を、知っていたかのようです。
    マインドは過去を走り回り絶望しているが、それ(俯瞰している主体)は、救済を用意していた。自分さんが言う「この世は余りに都合よく出来ている」

    • 自分 -涅槃- より:

      >>鯤さん

      その通り

      あなたは答えを知っているのだ
      だが知らないふりをして
      人生をさまよっている

      いくら大金を掴もうとも
      どれだけの恋愛を繰り返そうとも
      好きな物を手に入れようとも
      決して満たされない

      幸せになれないのに
      幸せを求めている
      つまり「幸せの感覚」を知っているということだ

      行為ではないのだよ
      出来事ではないのだよ

      幸せとは
      あなたの中で作り上げるものだ
      その現実というスペースの中で
      あなたがあなたに用意するもの

  2. より:

    自己ー涅槃ー様は、本書の本編では「孫子の生き方は地獄だ」とおしっしゃって居ますが、ここで説かれる内容は、目標を持ち、それを実現するために自己を知り、条件を整える、すなわち、エッセンスとしてはまさに孫子的な戦略論ですよね。
    目標を持つから地獄なのだが、マインドを黙らせるには、目標を持たせて、管理人として使うのがベストだと。
    まぁ、目標と言うよりは、心を空(ゼロ)の状態に保つと言ったほうがいいのか。

    • 自分 -涅槃- より:

      >>鯤さん

      自己管理の法というシリーズはね
      連載の最初から読めばわかるが
      あえてマインドをマインドで制すること
      つまりカチコチに固められた現実を一旦柔らかくすることを
      前提としている

      だから孫子的であるといえばそうだ

      多くのスピリチュアルでは「現実」を度外視する傾向にある

      だがね「人」とは現実の産物なのだよ
      現実をどうにかしたいが為に教えを乞う
      ならば現実を現実的に柔らかくすることから始めるべきなのだよ

      マインドに囚われた人々に超越を唱えたところで行く先は「破綻」しかない
      そうではなく現実を溶かした上で超越を伝えるべきなのだ

      実際のところ仏教にしろキリスト教にしろ
      関わった人々にもたらせたものは「不幸」なのだよ
      真理はそうでなくとも
      現実に生きる人々には「教え」を理解できるほどのキャパシティがないのだ

      だからあえて現実を変えてみる法を伝える
      それがそのシリーズの真意だよ

      私は孫子はマインドの人だと知る
      だから彼を起用するだけのことだ

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