見えない拘束から抜け出す(前編)

前回話したように、私たちは物心がついたときにはすでに社会ゲームのなかに登録されており、そしてそのゲームを”維持するため”の「人格」を演じて生きている。つまりこの現実がそもそも仮想空間であり、そしてありもしない「自分」を私たちは生きていることになる。

間違えてはならないのは、この仮想空間の外は「ない」ということだ。つまり自分が自分であるには、このゲームに参加していなければならない。つまりそれが人間の生となる。

ゆえにゲームから抜け出す=死の選択ではなく、ゲームであることを気づきながら生きる(禅でいうところの「生きながら死ぬ」)ことによって、人生がエゴの制限を脱した自在なものになるばかりでなく、生死という枠組みさえもゲーム内の設定であることに気づきはじめるようになる。

1.

さて釈迦は人生は苦であるといったわけだが、それはあなたが苦なのではなく、この社会ゲーム(人間の世界)そのものが苦であるということだ。どうして苦悩かといえば、人間世界というシステムが、それを維持するために「力」によって全体を封じ込めているからにある。

だから「まともに生きてるはずなのに何だかつらい」と感じたりするのは、その「まとも」であろうとさせる強制的な力に常に押さえ込まれているからであり、なによりあなた自身がそれに気づいていないからである。

前触れなく何もかもが嫌になる瞬間がくることもそうだ。生活をしていくには「まともなレール」にあらなけばならないが、そうであるほど人生は虚しく、何かを見出す気力さえも失っていく。

だからといって反乱を起こせということではない。ただその己を抑え込むもの、その己を強制的に支配している「見えない力」について理解すれば、いまの暮らしのままで創造性を取り戻すことができる。そして人生はとても軽いものとなる。

そこで前回の「管理・監視」に引き続いて、今回はその管理を維持するために強制的に働いている「力」についての話を進めていこう。

誰もがその力に気づかずに振り回されているのであり、現実を幻想と気づくためにヒントとなるはずだ。

2.

ところで先日、就職活動中の学生がストレスから線路に木を投げ入れ逮捕されたという事件があった。罪状は威力業務妨害というやつで、つまり暴力的行為というわけである。

当然やってはならない行為であるのだけども、だが彼はどうしてそんな行為に及んだのだろう。

それは彼自身も暴力に晒されているからだ。ここに気づかなければならない。

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