天使はいつもあなたのそばにいる
学生時代が終わって
生きるために社会で働きはじめたころ
同級生だった女の子の訃報が届いて
彼女の葬儀にいった
葬儀場で久しい顔ぶれと再会したのだけども
それぞれの道を歩み出てから
それほど経っていないのに
まるで何十年も荒野を彷徨っていたみたいに
みんなの顔は疲れ果てていた
もちろん私もそうだった
そして彼女は卒業してから
ずっと入院生活だったらしい
友達にさえ連絡をしなかったのは
みんなが乗り越えなければならない時期にあって
負担を与えたくなかったからだと
彼女のお姉さんが言っていた
たしかに思いやりのある女の子だった
あるとき学校行事の準備で
彼女と遅くまで居残っていたことがある
そのときの私は学校や自分のことだけでなく
家の問題がいつも頭から離れなかった
成長するに従って問題は大きくなり
やがてそれは自分や大切な人の光を削りながら
長年背負うことになるのだけども
まあそんなこともあって
時折暗い顔をしている私に
その彼女は理由も聞かずに
ただ明るく接してくれていた
思えば彼女は
理由など重要でないことを
知っていたのかもしれない
なぜならお姉さんの話では
もうそのときには
彼女は病を知らされて
病院に通っていたからだ
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