フィクションの世界(3)

さて前回まで、いまの時代がどのようであり、そして人生の虚しさや不安はこの社会に依存しているからなのであること、また人は無意識のうちに心を支配されて誘導され続けていることなどを話してきた。

それらの話から「人はなぜ自由になれないのか」ということの大きな理由として「社会的に作られた因果法則」が心に深く刻まれていることがみえてくる。

この「社会的に作られた因果法則」こそが、この経済社会を循環させるプログラムであると同時に、私たちから個人的な自由を奪う呪いでもあるのだ。この呪いによって、この虚構ばかりの世界のなかで、いまもなお、人々は前史的な「実現を許されない民衆」のまま取り残されている。

具体的な解説はあとでするとして、とりあえずは、社会に関わることで心の内的な領域が支配されていることを頭にいれておこう。

26.

街をみれば誰もが疲れ果てている。その疲れを癒そうと、娯楽やサービスといった社会の生産物に魅了される。

高額商品をローンで購入したり、甘いお菓子やアルコールなど精神依存性の高い嗜好品で気を紛らわせること、いわゆる「沼」な商品(カメラレンズや洋服など多彩のバリエーションを持つカテゴリー)に手を出して収集癖がついてしまうこと。

だがそれらに手を伸ばすことで蟻地獄にはまりこんでいく。

だからそのサイクルに気づいて、生活上の荷物を増やさない自制心を保つと同時に、「社会的に作られたの因果法則」は幻であるということを見破らなければならない。どんなに新しいことに手を出したところで、これまでと同じ苦しみの風景しかみることはできないからだ。

27.

しかし因果法則から抜け出るとはどういうことだろう?

たとえば前回の話のような音楽アーティストが組織から離れて「個人アトリエ」を開いても、そこからどのようにしてマネタイズ(活動をどのようにお金に変えていくか=収穫を実らせるか)していくか、そこをあなたは問題視するだろう。

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