これからの時代を生きていく準備(2)

地方から豊かな暮らしを夢見てはるばる都会へやってきた青年が殺傷事件を起こす。また中学生になったらどんな楽しい世界なんだろうと胸を躍らせていた少女が入学しばらくして校舎の屋上から飛び降りる。

もちろん事件を犯したなら罪は償わなければならない。遺族は彼がどんなに孤独の闇を抱えていようがどうでも良いことだ。

だがそうであるとしても、そこまで彼らを駆り立てたものはなんだったのだろう。私たちはそのことについて理解をしなければならない。なぜなら誰もが同じ崖っぷちに立たされているからだ。

盲目

さて今回の連載テーマは「知ること」であると前章で話したが、その目的は、この狂った社会で自分自身の尊厳を取り戻すことにある。そのために重点とするのは幸福と富についてだ。

幸福とは本当の意味での自由を獲得するということ、拘束された暮らしのなかにいても、自由をそこで見いだせる力を持つということにある。つまり幸せとは自分自身で生み出していくことにより成されるものだ。

そして富とは魚でいうところの水に該当する。これについては次回で詳しく話すけども、私たちの暮らしと切り離すことのできない、現代社会での生き方=「働くこと」や「お金に対しての考え方」などについて述べていく。どちらもあなたに人生の明晰な見通しを与えることになる。いまはそれだけ盲目な状態で生きているということだ。

2つの生

本題に入っていくけども、まず理解しておかなければならないのは、私たちは「2重の生を生きている」ということだ。

ひとつは植物のように、自然のなかで「ただ純粋に存在している」という生、そしてもうひとつは「人間世界としての生」だ。それは人々や物事との関わりのことであり、政治的な生ともいえる。

言い換えれば、純正な生とは肉体のことであり、人間世界としての生とは脳内世界のことになる。この2つの世界をまず覚えておこう。

あなたは使用者であり所有者ではない

さてその純粋な生(=肉体)についてだが、あなたが所有しているものではない。その体はあなたのものではないということだ。所有者はあくまでこの母なる大地であり、そこから「借りて使っている」ものだ。

大地からなる作物を食べて、それが途中経過として体として発現し、そして排泄物として、または肉体そのものが再び大地に還っていくこと、体が60兆ともいわれる細胞活動の寄せ集めであることなど、どのような見解を与えてみても体が「自分のものである」という答えを見つけることはできない。

つまりあなたはその体の本元のオーナーではないのだ。だからそのレンタル期間のあいだ、借りているものを「どのように使っていくか」が人間世界での生となる。

使うということについて

私たちはこの体の使用権を与えられているだけであり、所有者ではない。そして使用することができるということは、同時に「使用する対象をも使うこと」ができるということだ。つまり体を使って世界を使うことができる。

たとえばハサミは紙や髪など「切る対象」があってはじめて、その存在の意義が成立する。つまりハサミを使うということは「紙や髪を使う」ということなのだ。両者合わせて「使うこと」がそこに生起している。

だから私たちが認識している「自分」や「世界」という存在は、「生と名付けられた使い方」にすぎない。だから人生を変えるというのは「使い方を変える」ということにある。覚えておこう。

・体の所有者=大地(全体)
・体の使用者=あなた

使用者は誰か

さてここからが重要だ。

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