幻想のなかで一生を終えていくだろう

たとえばいろんな職種を経験したり
いろんな分野の研究や趣味をもったり
またいろんなタイプの人と関わったりしてると

たしかにそれぞれに対しては
それらに応じた専門的な取り組みが必要だけども

そうして多様な物事を経験しているうちに
物事の成り立っている様子や構造そのものは
どれも似通ったものだなと気づいてくるものだ

もちろん”その理解”は
それぞれの専門性とは直接関係がない

大工の仕事は
やはり大工の技術や熟練による勘が
備わってなければ仕事にならないし
製図の仕事も病院の仕事もそう

経済の勉強もテストで満点を取るには
当然その分野の用語や概念を
把握しなければならない
つまり生物学や電子工学とは”別”の枠組みにある

そりゃそうだね
それが科目というものだ

“人”も同じく
感情的な人もいれば穏やかな人もいる
あなたの話がすっと通る人もいれば
まるで通じない人もいるだろう

 

理解するということ

そのようにあなたの世界には
多種多様の物事が溢れかえっているけども

ところがその多様な専門性を
あれこれ経験しているうちに
たしかに内容は異質であるけども
しかしそうした枠組みが成り立つ仕方
同じなんだと気づくわけだ

そこに着目できる眼差しこそが
理解力」と呼ばれるものであって

だから理解するというのは
個々の分野の内容をその専門者のように
頭に詰め込むことではない

たとえばあなたの会社や知人で
理解力のある人を思い浮かべてみよう
なにかの物語に出てくる架空の人物でもいい

“理解ある人”というのは
相手を優劣で判断しないんじゃないかな

つまり
Aさんの言い分を詳しくは知らないし
Bさんの言い分も詳しくは知らない

だがその人は
「人がなぜそうであるのか」を
その枠組みの観点で眺めている

だから内容そのものに振り回されず
(人の場合なら相手の性質に振り回されず)
むしろそうした”個別の事柄”が
ひとつの幻想として現れていることに気づいている

これは母性や無償の愛も
それが純粋であるならば同じ境地にある

それゆえ”理解ある人”が
相手と議論しているとき
たとえ意見が食い違っても感情的にはならないが

しかし相手からすれば
その人が何かを言ってるのか理解できない

その相手にしてみれば内容のなかで
白黒はっきりした決着を求めているからだ

 

母性

もちろんその理解ある人が
外側からの観点を見失ったら
相手と同様に”理解なき人”になる

その幻想のなかに落ちていくわけで
すると己の話を理解しない相手に対して
「このわからず屋!」と
苛立ちや怒りを露わにするだろう

たしかに当初は枠組みそのものをみていた

だがそれというのは
相手が枠組みのなかにいる限りは
同じ視点を共有できないことを意味している

なぜなら相手からすれば
すべてが矛盾に聞こえるからだ

実際そうだね

地球上にいる限りは
昼と夜が同時にあるなんて矛盾してるが

しかし宇宙から眺めてみれば
地球はただ回転しているだけで
太陽光の当たっているところと
当たっていないところが同時にある

“そんな理解”は
地上に立っている相手には伝わらない

そればかりかその視界には
地球上では自明であるはずの
昼や夜なんて概念さえも存在しないだろう

つまり同じ物事について語り合っていても
二人はみえているものが違うのであって
分かり合えないまま平行線を辿ることになる

とはいえ理解ある人、
すなわち宇宙からみてる人が
地上に立っている人に
同じ視座をわからせようとするのは酷な話であって

むしろ理解ある人は”その理解”で
自らでやがて宇宙へ飛び立つ日を待ちながら
相手を包んでやらねばならない

宇宙が地球を包み込んでいるようにね

 

本当に学ぶべきことのためにこの世がある

さてこうしてひとつ高次の視点でみることを
メタ視座と呼んだりするけども

じゃあ宇宙から眺める観点が
最上位かといえばそうではなく、
メタのメタといった具合に
いくらでも上昇していくことができる

“宇宙”もまた概念であり
人工的な認識の産物だからだ

私たちはどこまで上昇しようとも
なにかを前提にせざるを得ない

これは”私たち”が
私たちの生み出すもののなかでしか
なにもできないばかりか
存在すらできないことを示している

もちろん上昇するほどあらゆる区別はなくなり
どんどん抽象化していくが
だけどもその究極の果てが
人智を超えたものというわけではない

そのわけのわからないものさえも
やはり人工的な産物であるからだ

しかし対立するものはなくなるゆえ
人生が混沌と複雑になってきたら
そうして見直す(リセットする)必要がある

また上昇とは逆に
どんどん下降していくほど
“具体的な現実”がしっかり形成されていく

つまり”理解ある人”が宇宙から地表へ降り立てば
そこには幻想であるはずの昼と夜が真実となり
もはや昼と夜が同時にあるなんて考えはなく
かわりに”矛盾”が存在することになる

優劣や損得、幸不幸は
相容れない対立関係として溝を分つわけで

そんな制限された区分けの世界で
その人は昼や夜に”ついて”研究するだろうし

その研究において誰かと議論して
苛立ったり大喜びしたりするだろう

そうして幻想のなかで
一生を終えていくだろう

だがもしあなたが

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  1. moonriver より:
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