愛を分け隔てる壁

あなたが幼い頃
寝ている夜中に急に具合が悪くなって
それに気づいた親が懸命に介抱してくれた

意識が朦朧としてたのか
それとも眠気の微睡みなのか

すぐ隣にいる親の語りかける言葉が
まるで隣の部屋から
聴こえてるみたいだったが
あなたはとても心地がよかった

壁の向こうでも
親がちゃんと見守ってくれているのだと
安心していられた

ところでその経験が
あまりに安らいでいたものだから

今日もあなたは
壁の向こうに何かを探している

人に優しさを期待しているし
そして人生は自分を裏切らないと信じている

それはたしかにその通りなんだけども
ところが失望してばかりだろう

人は優しくないし
期待はいつも裏切られて
嫌な思いをしてばかりだ

 

壁のこちら側

どうしてそうなるのかといえば

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