日々「知らせ」が来てあなたはそれに反応する

一生をかけて作り上げた家が火事になる
全財産、全人生を費やした家だ
それが目の前で燃えている
あなたは愕然とする
視界は色彩を失い
身体中の細胞が変調をきたす
震えが止まらない
すべての金と時間がパーになった
自分の人生とは何なのか

そんな時、あなたの奥さんが駆け寄ってきた

「あなた大丈夫よ
実はちょうど昨日に家は売却したの」

あなたには大金が戻ることがわかる
また新しい家を建てられる
あなたは希望に満ちあふれる
視界はカラフルになり
身体中の細胞が沸き立ってくる
興奮が止まらない
自分の人生とは「躍進」だ!

そうして次は奥さんの妹が来た

「家は売却に出したけど、
実はまだサインをしてなかったの」

あなたは再び奈落の底に落ちる
家は失い、金も戻らない
自分の人生とは何なのか

こんな感じで日々、
あなたに「知らせ」がやってくる

それは出来事としてもそうだし
誰かの感情としてもそうだ
電話が鳴って友人があなたに怒っている
電話が鳴って母があなたに喜んでいる

なんでもそう
「知らせ」があなたにやってくる

テラスで気分良くコーヒーを飲んでいたら
蚊がブンブンあなたの周りに寄ってきた
さて良い気分はどこへやら

いいかな?

あなたは「知らせ」に反応している
その反応が「人生」だ
そしてその知らせを選ぼうとする
これは欲しい知らせで
これはいらない知らせだ
そうして幸と不幸を作り出す

ただ見ているだけになりなさい
無選択のエリアだ
そこに立ちなさい
すべては「知らせ」として
ただ目の前を過ぎて流れていくだけになる

グルジェフが幼き頃に父に教えを受けた
「誰かに侮辱されても24時間後に反応しなさい」

まあ15分後でもいい
そう決めなさい
これからあなたに何が起こっても
それに対する反応は15分後に行うようにする

例えば誰かに言い掛かりを付けられた
あなたは15分後に反応しなさい
その瞬間は確かに怒りに満ちてくる
だが「15分後」というルールのお陰で
「怒り」ではなく「怒りの自分」を見るようになる
それを習慣づけることで
観照があなたのものになる

あなたはそのマインドや肉体ではない
反応しているそれを眺めなさい

家が燃えている
ただ眺めている
何かを感じている自分を眺めている

 


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  1. より:

    自分さんの教えに怒りは表現しなさい。純粋な怒りは美しいとありませんでしたっけ?
    自分は、怒りを観照するのは得意です。もう10年以上反応的に怒ることはほとんど無いと思います。でも、自分さんの話を聞いて、怒りを表出する方がよいのかなとも思ったのでした。

    • 自分 -涅槃- より:

      鯤さん

      ある「ひとつのこと」に関して
      私は手記を綴っている

      つまり手記とは表現に過ぎない
      これは古来からの経典なども同じく
      表現ゆえに矛盾が生まれてくる

      つまり、ある温度を伝えたいとき
      これは熱い
      これは冷たい

      何を基準とするかで
      その表現は変わる

      私はどちらも記していくよ
      表現自体に意味はないのだ

      大事なのは
      ここにあなたと私が
      関係をしていることだけなのだよ

      怒りを認めること
      あなたにとっての怒りへの観照はどんなものだろう
      そこに余韻を残すものがないのであれば
      それでいい
      だが何かが残るのであれば
      あなたは怒りを認めていないということだ

      認める、とはスピリチュアルでよく表現される言葉だが
      要は、怒りが生まれた、ということを知ることだけ
      それだけでいいのだよ

  2. 普通さん より:

    幸も不幸も感じないけれど、こう倦怠感と虚しさが抜けないですね。
    それ以外はスリルと、胸なでおろしの交互が最近ですし。

    自分さんのお話はマズローの自己超越、目的の遂行・達成だけを純粋に求めるを目指すのに近いのかな…と感じる時はあるけれど、まずその「目的」が解らなくなってしまった。不幸ではないし、ほのぼの感もきちんと感じるけど疲れが激しいせいか虚しくて意欲がまったく上がってこない

コメント・質疑応答

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