完全なるもの
完璧主義はよくないと言われるが
もちろん完璧にこだわりすぎて
物事が進んでいかないとかもそうだけども
完璧主義が悪因となってしまう
最大の問題点は次の2つにある
ひとつは取り組んでいたそのことを
やり遂げてしまうとその途端に
心が落ちつかなくなるということだ
何もしないということができない
だから常に何かをしてなきゃならない
そして大体はそれも完璧主義に陥るので
いつも悩んでばかりとなる
これは職業病や栄養の過剰摂取や
諸々の依存症によく似ている
平常ではない状態を
体や心の当たり前の状態となり
つまり本来の平常の状態だと
何かが欠けているような感覚になる
依存症を脱する難しさはここにあるわけで
平常に戻るには
異常の深淵に飛び込まなければならない
だがその異常こそが平常なのであり
この錯覚を見破ることはあとで話すように
人生の幸福にも重ねることができるだろう
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そしてもうひとつの問題点だが
完璧主義は有益なことであるほど
考えすぎてその一歩を踏み出せず
やりたかったことを
いつまでも始められないことが多いが
ここで問題となるのはその逆であって
大してやりたくないようなことには
簡単に踏み出してしまうことにある
その対象に注意が向けられていないからだが
しかしそのために
つい軽はずみな発言をして口喧嘩になったり
その時の気分に乗せられるがままに
責任や債務を作ってしまったりと
余計な苦労を背負うことになりがちということだ
もちろんそうした軽率な発端によって
引き起こされた出来事には
いつもの完璧主義が沸き起きてくるゆえ
シンプルにそれらを流すことができない
本当にやりたいことはいつまでもできず
そしてやりたくないことや面倒事ばかりに
いつも追われているようなそんな人生となる
つまり完璧主義者の人生とは
意志の強さによってではなく
むしろ意志の弱さによって展開していくわけだ
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だからもしあなたに完璧主義の傾向があるならば
有意義な人生を送るには
その特性を逆手に取る必要がある
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