小さなドアの向こう側へ

アリスは言葉を話すウサギを追いかけて
ただ無心に穴に飛び込んだ

長くゆっくりした落下のあと

広間の小さなドアの向こうに
花々が咲き満ちた素敵な庭をみた

そこに行きたい
だけどもドアは小さくて通れない

彼女は思う
「望遠鏡みたいに縮まれたらなあ」
「きっかけさえわかればできると思うのに」

勢いに任せて飛び込んだことから
不思議なことばかりが
起き続けている彼女にとって
できないことなど本当はほとんどないのだと
思い始めていた

するとさっきまでそこには
“絶対になかったはず”の小瓶を
テーブルのうえに発見する

瓶には「飲め」と書いてある

 

みえなかったものがみえる

さてこのルイスキャロルの名作には
私たちの人生が
どうすれば展開していくのか
そのヒントが示されている

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