咲き乱れる花のなかを歩く

朝起きて通勤して帰ってきて寝る。たまの休みは誰にも邪魔されたくない。そんな暮らしがずっと続く。だが続けるためには、仕事にしろ人間関係にしろ、社会のなかで「自分の枠」を確保していなきゃならない。辛いし、これになんの意味があるのかわからないけど、支払いに追われてそんな答えを探しているひまもない。だから繰り返す日々をただ過ごしている。そりゃ誰もが人生に虚しくなる。

生まれたときからすでにそういう時代であり、受験や部活動、ファッション、流行の持ち物なんかで「他人よりも優れた自分を演出する」ということがいつも前提にあった。映画や漫画の主人公も「私のようになりなさい」といわんばかりの際立った存在であり、そんなものに憧れて生きてきたわけだ。

だからいつも周囲を警戒している。外に出ても他人は面倒な存在であり、恋愛にしても友達にしても「自分の都合よく動いてくれてなんぼ」なのである。そうでない相手など、ただ疲れるだけで不要なのだ。考えるまでもなくそんな頭が染み付いている。それが人生の前提にある。

 

なんでこんなに人がいるのか

ところで街を歩いていて不思議に感じたことはないだろうか。それは「なんでこんなに人がいるのか」ということだ。私は都会住まいだから少し出ればいつも人の波だ。その数は多いというものではない。いくらなんでも多すぎる。

いつも話しているように他者の存在というのは、関わってはじめて自分の心に生み出される。その人の「人生や人格」が生成する。つまり「私の観念としての彼」が生まれる。だから街ゆく人々をみて、みんなが人生を背負っていると考えるのは、眺めている段階ではまだロマンでしかない。

ここで2つの疑問が浮かぶ。まずこの「私の観念」とやらは、いったいどういう基準で設定されているのかということだ。つまりその観念が歪んでいたら、触れ合う世界そのものが歪んで見えるということになる。

そしてもう1つは、このまだ眺めている時点での人々、まだ得体の知れない存在としての彼らは、どういう意味を持って、つまりどういう可能性を含んでこの視界に映っているのかということだ。

 

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  1. tomonori より:
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    • 涅槃の書-自分 より:
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