涅槃へ

街でも公園でもいいから
そこにある光景全体が
一挙に動き続けていることに気づいてみよう

視界には個々のいろんなものがあるけども
その”見かけ”に囚われてはならない

囚われないためのアプローチは
あなたに合ったものを見つける必要があるが

たとえばいつも話すように
テレビ画面に映る番組内容ではなく
その番組自体を”動力”させている
コンセントの電流のようなものを
視界の光景の背後に感じてもいいし

また目の前に人や物が溢れていても
そのそれぞれは大きな布に描かれた模様のように
みてもいい

個物が動いているのではなく
布自体が揺れてるような感覚だね

そうしてその「ただひとつの動き」のなかに
あなたの体も浸してみること

つまりあなたの体もまた
ここにある光景が
一挙に動き続けているうちのひとつであり

木の枝が揺れてることや
人々の往来や
聴こえてくるさまざまな音や
肌に触れる春の暖かい風や

そしてあなたの呼吸や口のなかの味や
全身を脈打つ血流もまた
「ここに流れるひとつの潮流」が
“そのようにみえているもの”にある

だから”逆順”を辿ることになる

つまりひとつの流れるものから
この現実が生じているわけだが

この現実からひとつの流れるものへ
還るというわけだね

そうして全体とひとつの動きに委ねてみれば
まるで時計の裏蓋をあけた内部機構のように
歯車が精密に寸分のずれもなく
きっちり動いていることがみえてくる

それが前回話した
一方向へ進むベルトコンベアであり
つまり「大いなる流れ」のことだ

 

やって来ては去っていく

さて以上が
どんな瞑想法であれその真髄なんだけども
こうして「ひとつの流れるもの」を感得しているとき
あなたはなにも不安がなくなる

なぜなら不安というのは
一方向に流れて行きたいのに
その方向に向くことができないから感じるのであって

つまりベルトコンベアの上で
思考だけが自ら生み出した現実での納得を求めて
右や左や後ろを向いている様子にあるからだ

実際すべてはこのように
ただ一方向に進んでる

だから成功談なんてのは
結局その人は「なにもしていない」んだ

また困難が解消するときもそうだね
「なにもしない」からこそ
それは自然に解決していく

なにもしないとは
部屋に閉じこもっているということじゃないよ
それは閉じこもることを「してる」

そうではなく全体を感じて
その通りに導かれていくとき
コンベア上の自分はキョロキョロしないわけで
つまりなにもしていないんだ

もちろんコンベアに委ねているとはいえ
“現実上”ではその解決や成功に伴って
いろんな変化が視界に映るだろう

なにかが現れたり
なにかが失われたりしていく

だがそれは「一方向に進んでいること」が
あなたの意識世界で
そのようにみえているにすぎない

たとえば街や公園で
「ひとつの流れるもの」に心を浸しているとき
視界にはどこからか通行人がやってきて
そしてどこかへ消え去っていく

だがそれは「全体が動いていること」が
あなたにはそうみえているんだ

“人生の光景”も同じく
人との出会いがあり
そして別れがあるだろうし

物事もまた
それを知り得る瞬間があり
やがてそれは忘れ去られていく

そのようにあなたがみているなかで
何かが生まれそして死んでいくけども

しかしそれは
いま街や公園の光景に
通行人がやってきて消えていくのと
なんの違いもないんだ

 

その何かが”存在”するために必要なもの

ゆえにあなたが心の平穏を保つためには
あなたの世界が
“どのようにみえているか”を追求するのではなく

あなたの世界を
“このように動かしているもの”を感じ取ることにある

そしてあなた自身も
“その動き”と共にあることだ

この「動き」こそが
運と呼ばれるものにあるわけで
だから運自体には良いも悪いもない

良いとか悪いとかにみえてるのは

全文をお読みいただくにはご入会後にログインしてください。数千本の記事を自由にご覧いただけます。→ . またご入会や入会の詳しい内容はこちらから確認できます→ ご入会はこちらから


Notes , , , , , , , , , , ,

コメント・質疑応答

必ずお読みください
・会員記事のコメントはログインしないと表示されません。
・会員の方はユーザー名が入ってしまうので別名をこちらで申請してください。必須。
・連続投稿する時は自分の最初のコメントに返信してください。
・記事に無関係な投稿は禁止です。良識範囲でお願いします。
・対応の状況によりすべてのコメントに作者が返信できるものではありません。
規定の文字数に満たない短文、英文のみは表示できません。また半角記号(スペースやクエスチョンマークなどの感嘆符)は文字化けなどのエラーになりますので使用しないでください。使われる場合は全角文字でご使用ください。
・他の利用者を勧誘や扇動する行為、犯罪行為を正当化するコメントなどは禁止です。その意図がなくても事務局でそのように判断された場合はその箇所を修正削除させて頂く場合があります。予めご了承ください。
・同一者の投稿は1日1〜2件程度(例外を除く)に制限させていただいております。連投分は削除させていただきます(コメント欄が同一者で埋まり独占的な利用になってしまうのを防止するためであり日を跨いだ投稿も調整させていただく場合があります)
・個人情報保護法により個人情報や会員情報に関する箇所が含まれている場合は該当箇所を削除させていただきます。
・投稿内容に敏感な方も多くいらっしゃいますので、暴力的な表現など他の利用者様へ影響を与えそうな文面はお控えください。
・意図的であるなしに関わらず、文章が途中で途絶えているものは掲載不可となります。もし誤って送信された場合は早めに追記として再投稿してください。
・マナーを守らない場合は規約違反となります。また他のユーザーや当事業部、作者への中傷や毀損と思われる言動は会員規約に則り強制退会および法的措置となりますのでご注意ください。
・投稿者による有料記事の大部分に渡る引用は禁止しております。
・スパム広告対策にセキュリティを設定しております。投稿後に承認待ちと表示される場合がありますがしばらくすると表示されます。また短時間の連続投稿はスパム投稿とみなされるため承認されません。時間をおいてください。
・コメントシステムはWordpressを利用しておりますので他でWordpressアカウント(Gravatar)を設定されている場合、アイコン画像がコメント欄に表示されます。会員登録されたメールアドレスで紐づきますので、もしアイコンを表示させたくない場合はお手数ですがこちらより涅槃の書の登録メールアドレスを変更してください。

  1. Noppo より:
    コメント交流をご覧いただくにはログインが必要です。
    • 涅槃の書-自分 より:
      コメント交流をご覧いただくにはログインが必要です。

コメント・質疑応答

  関連記事

-->