悩ましいあの人をどうにかしたい

毎日顔を合わす近所の人や一緒に暮らす家族のことが苦痛でたまらない、そんな相談が複数届いているのでこちらで答えておくよ。

まず理解しなければならないのは、相手になんらかの制裁を加えるとか、追い詰められた末に、その限られた選択肢から現状を変えようとするのではなく、いまあなたを取り巻いている世界のほうから変わっていくようでなければならないということだ。

どの相談者も「自分が相手に対してどうすればいか」という観点に囚われている。だけどもそうして「反動的に自分が動いた」ところで、あなたの現実はなにも変わらない。

たとえば家を飛び出したところで、そこでの生活のことを考えなければならないだろう。

はじめは逃れた解放感があったとしても、そこに移り住んだ理由が相手への反動であるゆえに、その暮らしをしていること自体にだんだん理不尽が沸いてくる。

ご近所付き合いでも同じだね。

逃れるように移った先で経験するあらゆる不幸に対して「そもそもあの人のせいだ」という恨みを抱き続けることになる。引越しのために新たな借金を背負ったならば、その返済のたび、また生活の豊かさが制限されるたびに、心は真っ黒に染まるだろう。

つまりさらに不自由になっただけで、世界そのものは以前と何も変わっていないんだ。

 

この世はあなたの”体”

だから世界のなかに巻き込まれている自分からではなく、世界のほうから変えなければならない。

しかしそれはどういうことだろう?

相手が変わるのを待つだけ? そうだね、その通り。だけどもただ待つだけじゃだめであって、まさにここに「あなたの本当にすべきこと」があるんだ。

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