平穏無事

良いことがあれば、ウキウキして
悪いことがあれば、クヨクヨする

いつもそうだね

ではそのどちらでもないとき
つまり「何もないとき」はどうだろう?

ウキウキもしないしクヨクヨもしない

実際そんな何もないときこそが
人生の大部分だけども

しかし良いことがあったときや
悪いことあったときみたいに
何にもないときを浸れなかったりするものだ

そうして「何もないとき」を
まったり浸ることができないからこそ
楽しいことや良いことを探し求める

もちろん悪いときは
何もないことを素晴らしく思えるが
しかし”何もなくなった”とき
結局は長く落ち着いていられない

退屈で平凡でつまらなくて
もしかするとそれを人生の不幸にすら感じて
やはり良いことが降ってこないかと
遠くばかりを眺めてる

 

波のない日

だけども話しているように
「何もないとき」こそが
あなたの人生の大部分であってね

つまり人生を後悔するのは
たとえばあの人と暮らした
なんでもなかった日々を
ちゃんと感じられてなかったからだ

朝の光と空気に包まれた部屋で
毎日の生活があった

洗濯物や食器洗いを手伝ったり
いろんなところを一緒に歩いた

季節や景色は移りゆくけども
その人は同じ笑顔で隣にいてくれた

また寒い日に手を擦り合わせて温めたり
外から戻って靴を脱いで
足の指を伸ばしたら気持ちよかったり

そんな何でもないことこそが
人生のすべてだった

もちろんときには良いことがあったり
悪いことがあったりしたけども
そのように大きく揺れた波は
やがてまた平穏な海に戻った

この”穏やかな海”は
あまりに平然としているから
目の前にあるのがわからないほどだ

 

望みの実現

つまり”幸せ”は
「良いこと」のなかにあるのではない

ある人が持ち前の才能を発揮するとき
それはその人にとって
ごく自然な動作をしてるだけであるように

あなたにとっての「何でもないこと」が

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