デウス・エクス・マキナ

たとえばマリオの敵というのは
“どれ”だろう?

それはステージ上のキャラクターだけではない

マリオが歩いている世界そのもの
彼の行き先を常に立ち塞いでいる

そもそも彼はどこへ行こうとしてるのだろうか

つまりどこかへ行こうとしてることさえも
彼は戦っているのであってね

ここに”私たち”のひとつの真理がみえてくる

 

世界と自分

まず気づくべきは
マリオは”その世界”でなにかをする以外に
他に行動の目的がないということだ

それは世界の立場からしてみれば
競わずしてマリオをつかんでいることになる

つまりマリオは他の世界を選ぶことができない
できないというよりその発想がそもそもない

だから世界からすれば
易々とマリオを獲得しているわけで

言いかえてみれば
あなたのこの現実が途方もない困難であるのは

それはあなたのこの現実が
競争相手がないがゆえに
“簡単”に勝利を収めているからにある

わかるかい
あなたは”この現実そのもの”が
相手なのだと気づいていない

あなたはこの現実の”なか”の
誰々や物事と戦っているつもりでいるが
しかしそれらに勝利しようとする理由や目的は
この現実が用意したものだ

その巨大な手中でずっと踊らされてるわけだね

 

マリオはマリオ

ではどうすればこの現実に
“打ち勝つこと”ができるだろう?

それは上の話をたどればわかる

つまりこの「望まない現実」は
競争することなく
あなたをものにしているわけで
だからこの現実を他の現実と戦わせればいいんだよ

そのためには
まずいまあなたが理想としていることや
望みや期待といったものが

たとえば世間や風潮、過去からの因縁や
また他者への承認欲によって
目指されているものであることに
気づかなければならない

マリオはなぜその目的を目指すのか
なぜいつも何らかのことに苦悩しているのか

彼がマリオでなくなるには
まず彼がマリオをやめなければならない

つまりマリオの”世界”こそが
マリオを操る神であるわけで

だからマリオは別の神を見出すとき
もう彼は”マリオ”ではなくなるんだ

 

物事の解決

古代から演劇の進行において
その行き詰まった物語を
逸脱した急展開で解決させてしまうこと
突然の神の手によるもの、すなわち

機械仕掛けの神デウス・エクス・マキナ」の出現と呼んだ

もちろんそんな方法では
なんでもありみたいになるわけで
常に批判にさらされるわけだが

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