安らぎは直接みることができない

カーテンや木の葉が揺れたり
雲が流れたり水面が波打ったりするとき
また肌や髪に何かが触れているとき

ここに風があることを知る

風は無色透明で
それ自体はみることができない

掲げた旗がなびくのも
夢を書き留めた風船が大空を舞うのも
みえない風があるからこそだ

ところで飲み屋を営んでる知人が多いが
彼らは総じて夜の都会を愛している
むしろその巨大な何かとひとつにあることに
癒しと安らぎを感じている

毎晩立ち寄るお客もそうで
つまり夜の世界が好きな人というのは
街全体に何かが蠢いているのを感じ取れる
“特殊な感覚”の持ち主たちでもある

飲み屋界隈、バー、クラブ、ホステス、客、
何かの事件、パトカー、怒号、喧騒、笑い声、
信号機の点滅、車のテールランプ、

すべてが一挙に同時に起きており
その同時性をカウンターの椅子に腰掛けて
グラスを片手に感じている

自分があちこちに直接関わらなくても
この界隈とひとつにあるがゆえ
それだけで楽しくて十分で
もはや”己自身”さえも
街の光景の部分として眺めている

そんな”眺め”が深まるほど
喜びはより満たされていくわけだ

それはあなたが
カーテンや木の葉が揺れているのを眺めるとき
風がすべてを司っていることに
気づいているのと同じにある

だがそうして気づいているあなた自身もまた
そのみえない力による”現れ”なのだと
気づいたなら

夜の街を愛する人だけでなく
スポーツ観戦を愛する人たちや
動物や自然を愛する人たちなどを

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