五感の使い方

見たり聞いたり味わったり
そうした感覚器官がとある苦を生む

それは欲望のこと

本来、感覚とは結果
つまりいまそこにあるものを
“感じた”ということだ

この世は結果だけでできている
いつも完成系としてここに起きている

それを受け取るものが感覚
感覚がなければ世界はないのと同じ
つまり世界と感覚はひとつのものとなる
ゼロだ

だがいつの頃からかあなたは
何か美しいものを見るために
生きるようになった

何か美味いものを味わうために
生きるようになった

それがそこに起きているのなら
何も間違っていない

だが目的達成のために生きるということ
すなわち求めようとするから
苦という重さを背負ってしまう

そこにないものを探そうとする
そこになければ足りないとする
作り出そうとする
手を伸ばし続ける

あなたの目や耳は外側を探し続け
異常に発達する
腕や舌はどんどん伸びていく
そして怪物の様相となる

先の通り、五感が世界だ
それで完結なのだ

だがあなたは探す
世界が世界を探している
「楽園はどこだ」と
楽園が楽園を探している

覚えておきなさい

食べるために生きるのではなく
生きるために食べるのだ

見るために生きるのではなく
生きるために見るのだ

すべてにおいて
そうでありなさい

あなたの存在が先にあり
その結果として五感が起こる
つまりあなたの後ろに道ができる

決して、五感が求める快楽に
あなたの存在を歩ませてはならない
その道は地獄へと続いている

快感は不快とワンセットだ
得たらまた必要となる
満たされた状態がデフォルトとなる
減っていく苦悩に支配される

あなたの生は欲望の支配下におかれることになる

いいかい、
そんなことに振り回されるために
あなたはそこにいるのではない

外に手を伸ばさないことだ
楽園は内側にあるのだよ

生きるために食べなさい
生きるために触れなさい

あなたが「存在であること」を思い出せば
ダークなその世界は楽園に変わる

一瞬で変わる

 


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  1. より:

    業の深い私は、芸術の分野が向いているのかもしれない。
    芸術に置いては美しいものを求める欲求が内側に向くので、余り苦を生まない。
    悟った人と違って、美を求める意識は強いのだが、外側に求めるのではなく、内側に求めていき、創造することで完結する。
    これもひとつの苦の解消ではないでしょうか。
    苦の原因になるはずの美意識が、喜びをもたらすわけで、理想的な解決法でもある。

    • 自分 -涅槃- より:

      鯤さん

      美意識が苦ではない
      「美意識を持っている自分」
      その自己形成が苦なのだよ

      芸術は悟りの世界
      つまり意識の世界だ

      意識を表現すること

      それは踊りであったり
      絵画や音楽、造形物
      詩や香り

      コミュニケーションとしての言葉では
      表現できないニュアンスを
      芸術は放つことができる

      自分のためにやりなさい

      そのとき
      そこに現れたアートは
      この世のものではない

  2. komatta より:

    真夜中に悪夢で起きてしまいました。
    その後、暴走族のうるささとで目が覚めました。

    最近、オカルトみたいな夢しか見ず困ってます。今日起こされた夢はファティマ第7の予言とかでて動物を全部どこかに移動させるとか自分が小さな小さなサイズになってトカゲが恐竜のようだけど恐ろしくなく仲良くやってる。

    今迄見る夢はもっと現実的。会社がでてきたり辻褄あわなくとも恋愛ものだったり都会や近所がでてきたり。日常的。

    ここ最近、ずっとSF,オカルトです。
    当然見てません。随分前にファティマの予言とかなんかでチラと見たけど気にしてないし第7なんてない。
    夢だからと気にしないけどどうも気持ち悪くて。

    桃源郷 何か意図あったわけでなくAslanさんのRESに世界平和と書こうとして大層、大層と思い直しピンときて書いただけなのですが。のちに調べると。

    ユートピアとは似て非なる、正反対のもの
    >>人々の心の内にある存在を、詩的に具象化したものが桃源郷であるためとされる。
    既に知っているものであるため地上の何処かではなく、魂の奥底に存在している。
    桃源郷に漁師が再訪出来ず、劉子驥が訪問出来なかったのは、心の外に求めたからであり、探すとかえって見出せなくなるという
    ttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%83%E6%BA%90%E9%83%B7

    >>だがあなたは探す
    世界が世界を探している
    「楽園はどこだ」と

    この記事のことですよね。
    あんま怖い夢だったから、いつも気になることに沿って、その題名が上がってくる。
    一番上にRESがあがってきてたから
    5感覚の使い方?直接は関係なさそうだけど、いいかもしれないと思って開けると記事内容がダイレクトすぎてためになると同時に…。

    私が「存在」と思い出したくとも思い出せない。
    SFオカルト悪夢は夢だから気にしないようにしてるけど神経症みたいで。

    • -自分- 涅槃 より:

      komattaさん
      夢も現実もすべてあなたの見ているものだ。区切りを付けようとするから混乱するのだよ。夜は突然朝に切り替わるのではない。赤子が突然青年に切り替わるのではない。

      あなたの見ている世界も同様に「変化」を続けている。それは「動き」であると捉えたほうがいいだろう。あなたは動きの中にいる。つまり、あなたが動きそのものだということだ。

      天気予報で見る雲の動きのように、常に変化し続けるもの、その動きの中で発生したものが、その思考、その感情、その体験なのだよ。

      だからあなたが”イメージできるもの”は、様々な関連要素の中に起きている。ゆえに「さっき思ってたことがいま目の前に実際に起きてる」ということになる。全部同じところで繋がっているのだから当然といえば当然なのだよ。

コメント・質疑応答

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