社会で生きていくために(1)

今回は心の仕組みをテーマに、社会や他者となぜ摩擦が起こるのか、不安や焦りの正体、そしてどうすればそこから脱することができるのかを話していこう。

1.心のない世界

さて、私たちが生きている世界は2層構造になっている。まず「心のない世界」という大地が広がっている。そしてその外側を包むように「心のある世界」が漂う。ちょうど地球に大気が包んでいるようにね。

「心のない世界」と聞いてどんな印象があるだろうか。無残だとか悲惨だとか、そういうものが浮かぶかもしれない。その通りだ。

だがなぜ悲惨だと浮かぶのかといえば、あなたに心があるからだ。つまり「心のない世界」とは文字通り心の判断を介さない世界のことであり、それが私たちの気付いていない(気付こうとしない)、本来の世界なのである。

森へ入れば草花は満開に咲いているだけではなく、同じ数だけ枯れ果てているし、野たれ死んだ動物、いまにも朽ちそうな樹木、腐った果物、そうしたあるがままの世界が広がっている。つまり「自然界」のことである。

あなたが幸福になるためには、これを理解することがとても重要となる。心のない世界とはつまり「不幸と思う心がない世界」だからだ。

 

細胞の自殺

さて「心のない世界(自然界)」だが、それはただひたすら物質的な現象が繰り返されている世界である。先の森の話もそうだけども、もっと詳細にいえば原子や素粒子の世界であるといえる。今回の手記では人間社会をテーマにするので、ここでは生物学上での最小単位である「細胞の世界」ということにしておこう。

37兆やら60兆やらといわれる細胞が私たちの体を構成しているわけだが、細胞というのは常に分裂を繰り返している。なぜ分裂をするかという理由はもちろん人間という総体が存続するためだが、大事なのは「分裂をする」という行為が狂いなく行われているということだ。

まるで機械的なプログラムのように、60回前後の分裂をしたのちに、自ら消滅していく。その消滅は細胞の自殺(アポトーシス)と呼ばる。部位により分裂しない細胞もあるが、それはそれできっちり「分裂しない」というプログラムに従っている。

 

すべてはプログラム

この細胞が自殺するという行為は悲劇ではなく、単なるプログラムに過ぎない。細胞が「死ぬのはいやだ、どうしよう」なんてことは考えない。ただイベントスケジュールが流れているだけだ。

つまり一定の分裂が終わるとその細胞は死ななければならない。これも生体的な理由はあるけども、理由が重要なのではなく、「そういうものである」という理解をするようにしよう。心のない世界を理解するには、心を介しては何も見えてこないからね。

さてこの機械的なプログラムを知性という。

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