人生は決して詰まない
いろんな方面で「思考を静かに眺めなさい」と伝えられるようになった。思考の内容を読んで格闘するのではなく、思考という物体そのものを空に浮かぶ雲のようにみて、ただ流れていく様を眺める。
その具体的な原理や効果的な実践は後述していくけども、その方法のひとつがマインドフルネスと呼ばれるものだ。
集中力を高めたりストレスを解消したりなど自己管理の方法(=心のケア)として、ビジネス業界からプロスポーツ界まで広い分野でマインドフルネスが積極的に採用されている。
グーグルやアップルといった大手企業は古くからそうだし、最近は日本ならトヨタやパナソニックなども社員研修に導入していたりするね。
もともとは仏教修行の瞑想から宗教的なエッセンスを取り除いて、平常心を取り戻すためのトレーニングだったものが、近年は脳科学の発展によって瞑想時の脳波の安定が立証されて、さらには現代人のストレスや不安に浸された脳が本来の状態から変質していることもわかった。
つまり現代において、精神を正常な状態に戻るための基礎的なエクササイズであり、だから瞑想はスピリチュアルや宗教の専売特許ではなくなったわけだ。
マインドフルネスと宗教的な瞑想(観照)の違いは、その目的が有用的かどうかにある。
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