海辺の家とハリケーン

人生の不思議のひとつとして
気づいている人はわりといたりするけども

たとえばあなたが毎日何かに追われていて
少しの予断も許されず
それに取り掛かってなければならない
そんな状況が長らく続いていたとしよう

まるで荒れ狂うハリケーンの最中に
海辺の家で暮らしてるようなもので
吹き飛んでいきそうな屋根を心配しながらも
次々破壊されていく窓を修繕したり
補強を考えなきゃならないそんな状況にある

いつ過ぎ去るのかわからないハリケーン
もしかするとこのまま上空に留まり続けるかもしれない
そうなるともう破滅しかない
そんな不安のなかでとにかく窓を押さえ続けて
少しでも食い止めようとしているわけだ

海辺のこの家は
未来に行き渡る安心のシンボルだった
つまり命そのものだった

いまやそれが徐々に蝕まれている

こんな不安な状態は
特に世の中が大きく変化するときなどは
誰もが直面したりするものだね

ところがそんな一大事にもかかわらず

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