対人恐怖症を克服して自由なる生と不滅の魂を悟る

誰もが対人恐怖症を抱えている。自分がどう思われているのか、どうすれば理解されるのか、いつもその推測のなかで相手を見ている。そこに落ちている石ころを見るのとは違う。人と関わるときは自分からの視線だけでなく、相手からの視線も常に考慮されているからだ。この「考慮」が本来自由であるべきはずの人生を暗雲で覆いつくしてしまう。

なぜ対人恐怖症が起こるのか。それは自分が虚偽のなかにあるからだ。自分が素直ではないから相手も自分と同じ心理があるものだと見てしまう。例えば誰かが笑っているとき、それはポジティブな笑みなのか、それともネガティブな意味なのか、いつも自分が決めている。決して相手の真意を掴んでいるのではない。それどころか真意などどこにもないのだ。ゆえに他者とは自分の作り出した幻想であるといえる。

だからいくら相手について熟考したところで、本当のところは見えてこない。見ているのは相手ではなく自分であるからだ。ゆえに結果として提示されるのは常に疑惑でしかない。このループは論理的思考(マインド)の弊害であるともいえる。

 

“人間”として見ると人生が開く

ではどのようにすれば対人恐怖症を乗り越えることができるのだろうか。つまり思考の判断を介さず、正しくあるがままに相手を知るにはどうすれば良いのだろうか。石ころを「ただ見る」ように、老若男女の隔たりなく、肩書きに怯えることもなく、その人を「他者」としてカテゴライズするのでなく「ひとりの人間」として対等に関わるには、どのようなアプローチが有効なのだろうか。どう接すれば何も心に作り出さずに、正気を保ったまま冷静に相手を受け入れることができるのだろうか。

突然怒りをぶつけてくる人に思考や感情を完全に巻き込まれてしまわず、平然と対応できるようになるには? お目当の異性の前で、いつも通りの落ち着いた自分でいられるにはどうすればいい?

これらの疑問を逆向けに言い換えれば、他者を自らの印象ではなく「人間という存在そのもの」として受け取るようになれば、そうした一切の恐れが消えるということだ。一切の不条理、理不尽さ、惨めさ、劣等感といったものが消滅する。すべて自分が作り出していたものだからだ。それらは「他者」というカテゴリーにタグ付けされていたものだ。つまりこれまで「他者」と関わる限り、何らかのネガティブな質を常に感じることになっていた。それが仕事で付き合う人や恋愛相手となれば、その各種タグ項目を、苦しくとも飲み込みながら歩み寄る必要があった。

だが「他者」という分類が消えることで、自由を獲得することができる。苦を意識にあげることなく誰とでも対等に話ができるようになれる。つまり恋愛やビジネスのチャンスが(これまでの相手の出方に依存していた状況から一変し、)自分からいくらでも掴めるようになるということだ。

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