真心のこもった贈り物

「人を喜ばせたいなら
自分がされて喜ぶことをしよう」

そんな一文をみたことがあるだろうけども
しかし本当に自分がされて嬉しいことは
相手は喜んでくれるのだろうか?と
考え込んでしまうことがあるね

そうして疑問しはじめると
だんだん身動きが取れなくなる

旅行のお土産を選ぶときとか
誕生日プレゼントとか

会社の上司へ提出する書面もそうだし
あなたがお店をしているならば
お客さんに対しての振舞いもそうだ

そればかりか
「自分がされて喜ばしいこと」なんてのが
そもそもわからなくなってくるわけで

そうなるといよいよ迷宮入りとなる

つまり人生の意味や
生まれてきた理由にさえ発展してしまい

生きてることが虚しくなってきたり
他人に対しても
関わるのが面倒に思えるようになる

やってることはすべて無意味であり
白々しい上辺だけのやり取りしかないのだと
考え始めるからだ

そうしてあなたは
この世を知った気分になる

 

1

たしかにそうだね

この世が特に意味を持っていないこと
あなたは気づいた

それはよいことだ

つまり自分が喜ぶものとは
結局自分が意味を与えていたものであって
そんなものころころ変わるし

そしてもちろん
そんなものを誰かにあげても
たしかに相手は上辺では満面の笑顔で
感謝をしてくれるだろうけども

あなたにしてみれば
もうそんな他人からの感謝は
“意味づけて”でしか受け取れない

そうしてなんだかうさん臭い人間関係や
自分を騙しているような
偽善のはびこる世界を生きてるようになる

自分の喜ぶものさえ
情報や流行に踊らされてるだけだと気づいて
そりゃ虚しくなるわけだ

 

2

じゃあ死んだほうがましか
とふと考えたりもするが
しかし思い留まるのはどうしてだろう?

世の中を知り尽くしたはずなのに
結局は自分が意味を
与えるかどうかだけしかないのに

それでもなにを思い留まるというのか

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